| まさに事実は小説より奇なり |
テスラ・サイバートラックのデザインモチーフは映画「007 私を愛したスパイ」に登場したボンドカー、ロータス・エスプリであったことが明らかになっていますが、実際にテスラCEOであるイーロン・マスク氏は、2013年にこのエスプリをオークションにて「997,000ドル(約1億1000万円)」という高額で落札したことも。
加えて、モデルSの車両設定画面には隠しコマンド「007」を入力すると、その画面に表示される自車が「エスプリ(ボンドカー)」へと置き換えられるといった仕掛けも有名です。
テスラ・サイバートラックの”元ネタ”は「ロータス・エスプリ」だった!モデルSのスクリーンには007に登場したエスプリも登場し、イーロン・マスクはエスプリ好き?
いったいなぜこんなことに
そして今回、CNBCによると、イーロン・マスクCEOがこのエスプリを1億1000万円で落札する以前のストーリーが公開に。
それによれば、なんでもニューヨークはロングアイランドに住むカップルが、1989年に「オークションにかけられたコンテナ」を約100ドルで購入。
コンテナの中身については、売り主側、買い主側とも把握しておらず、しかし購入したカップルは中を開けてびっくり。
そこにあったのは007映画に使用されたエスプリそのもので、彼らはわずか100ドルでこれを購入した、ということになります。
映画の撮影に使用されたエスプリは合計8台ですが、地上走行用や水中からの上陸用、その他様々なバリエーションが存在し、しかしこの「完全な潜水艇形状」を持つのはこの1台のみ。
撮影後はこのエスプリがどこへ行ったのか行方知れずとなっていたようですが、映画公開の1977年から12年後に偶然発見されたわけですね。
そして面白いのは、(007原作者)イアン・フレミング財団の共同設立者であるダグ・レドニウス氏によると「100ドルで潜水艇バージョンのエスプリを購入したカップルは、007映画を見たことがなく、そのエスプリがどれほどの価値を持つのか知らなかった」。
それでもそのカップルはエスプリをトラックに積み家路につきますが、それを見た別のトラッカーが無線でカップルにその”積荷”の価値を教え、そこではじめて彼らは「自分たちが購入したエスプリが何であるか」を知った、とのこと。
その後カップルはこのエスプリを修復し、数々のイベントに貸し出す等していたものの、2013年にはオークション経由にて手放すことになり、それを購入したのがほかならぬイーロン・マスク氏であった、というのが事の成り行きだそうです。
イーロン・マスクCEOはこのエスプリに「テスラのパワートレーンを移植し、走行状態から潜水艇に変形できるよう」改造するともコメントを発していますが、今のところ「続報」は聞こえてこないようですね。
映画撮影後に「行方不明」となるクルマも
なお、映画に使用されたクルマは関係者に売却されることが多いようですが、その後「行方不明」となることも。
同じく007映画「ゴールドフィンガー」に登場したアストンマーティンDB5も行方がわからなくなり、最近発見された、と報じられています。
そして「ミニミニ大作戦」の冒頭に登場したランボルギーニ・ミウラも「ついに」その個体が発見されることに。
50年間、コレクターたちが探し続けた「ミニミニ大作戦」に登場のミウラ。ついにそのミウラが発見され、ランボルギーニも「間違いない」と認める
さらに「ブリット」に使用されたマスタングもひょんなことから発見されていますね。