テスラが（右ハンドル国の）英国で右ハンドル車の生産中止、左ハンドルのみの提供へ。「画期的なソリューション」として納車時にマジックハンドをプレゼント

｜　右ハンドルの生産が終了したのはモデルSとモデルXのみ、モデル3とモデルYはこれまで通り右ハンドルを提供　｜

さすがテスラ、あらゆる意味で予想の斜め上を行く

さて、テスラはこれまでにも様々な「皮肉を込めた」グッズを多数展開しており、これまでには「株価を大きく下げた倒産ツイートの際に飲んでいたという設定のテキーラ」「割れないはずのサイバートラックのウインドウが割れてしまったことを自虐ネタにしたTシャツ」「テスラの株が下がると信じて空売り（ショート）を行う投資家を揶揄したショートパンツ」など発売したアイロニーグッズは数しれず。

そして今回紹介するのは販売用のグッズではないものの、テスラらしい風刺がピリリと効いたノベルティです。

テスラは右ハンドルの生産を中止した代わりに「マジックハンド」を提供

なお、テスラは（右ハンドル国である）英国向けのテスラ（モデルSとモデルX）について”左ハンドルのみの供給”へと切り替えており、これは先般大きな話題となったところ。

ちなみにこの決定は（例によって）突如なされたもので、すでに右ハンドル仕様のモデルSやモデルXを注文した顧客は、「注文をキャンセルするか」、「右ハンドル仕様のモデルYやモデル3を購入するか（これらは従来どおり右ハンドルにて提供される）」、「すでに注文したモデルSもしくはモデルXのLHDバージョンを購入するか」という3つの選択肢を迫られることになったわけですね。

その（右ハンドル生産中止の）理由としては単に「右ハンドルの生産台数が少ないから」というものだと思われますが、当然ながら日常的にテスラ・モデルSとモデルXに乗るオーナーにとっては非常に大きな問題となることが予想されます。

参考までに、テスラは一方的に右ハンドル生産を通知したわけではなく、予約者を対象としてLHD（左ハンドル）車が日常的に使えるかどうかを確認してもらうために約1ヶ月をかけて試乗会を開催しており、テスラは誰にも（左ハンドルの）購入を強制しなかった、と報じられています。

もう一つ参考までに、テスラは（意外と）消費者の不便を訴える声に耳を傾けることが多く、これまでにも細かいアップデートにて様々な要望に対応済みですが、今回話題となっているのが、モデルXが納車されたオーナーが（納車の際に）プレゼントされた”あるノベルティグッズ”。

このたび納車を受け、このノベルティグッズを紹介するオーナーさんはテスラのTシャツやキャップを身に着けており、かなりなテスラファンだと見受けられます。

そのグッズはこんな箱に入っており、表には「The Reacher」という文字が見られ、マットブラックの化粧箱にグロスブラックの文字というオシャレな仕様。

その解決方法はあまりにも原始的でアイロニーに溢れていた

そしてその箱を開くと、収まっているのはなんとマジックハンド。

ただし美しくシステマティックに収まっており、マジックハンド自体も「サイバー」っぽい（というかサイバーパンクっぽい）フィニッシュへ。

要はこんな感じで使用して不便に対応してほしいというテスラのメッセージでもあるわけですが、これをもって一つのソリューションだとするテスラには脱帽であり、オーナーさんとしてはもう苦笑いするしかないのかもしれません。

なお、ぼくの経験上だと、マジックハンドを使用してのチケットの受け取りは「プルプル震えてしまい」かなり難しく、（駐車場の）入庫時に駐車券を受け取れたとしても、出庫時に駐車券をスロットに入れたり現金を支払ったりすることはまず不可能。

よってこの「ザ・リーチャー」もまたひとつのネタとしてかなりえないと考えていますが、これまでのほかの（テスラの）ノベルティ同様、ネットオークションに出品すればかなりの値がつく可能性もありそうですね。

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参照：TonyWootts, Tesla Owners UK