現在5色しか選べないテスラ・モデル3 / モデルY。塗装の代わりに純正オプションとして7色の「ラッピング」が米国にて追加、お値段110万円〜120万円

｜　テスラは生産効率を重視するあまり純正塗装色を増やしたがらない　｜

ラッピングの価格は高価だが、「プロテクション」も含むと考えるとそこまで高くないのかも

さて、テスラが（今のところは米国限定となるようですが）モデル3とモデルYに「ラッピングによる新色」を提供すると発表。

これらの新色は全部で7色から選択でき、その価格は7,500ドルから8,000ドルに設定されています（けっこう高価だが、フルラッピングなのでこの価格は妥当である）。

なお、テスラがこういったサービスを提供する理由としては、モデル3とモデルYがあれだけ売れているにもかかわらず、純正ボディカラーとしてはわずか5色しか選べないためで、顧客にもっとその選択肢を持たせたい、という意図から来ているのだと思われます。※ミッドナイトシルバーメタリック、パールホワイトマルチコート（1,000ドル）、ディープブルーメタリック（1,000ドル）、ソリッドブラック（1,500ドル）、レッドマルチコート（2,000ドル）の5色

新しい「ラッピング」ボディカラーにはこんな色が存在する

このラッピングはテスラの工場内で施工されたうえで出荷されるそうですがフィルムそのものは自己修復性のあるウレタンベース素材でできており、飛び石やひっかき傷、その他のダメージから（オリジナルの）塗装を守る効果も期待でき、いうなればプロテクションフィルムを兼ねていると考えるといいのかも。

用意されるカラーはフォレストグリーン（8,000ドル）やサテンローズゴールド（8,000ドル）などテスラにとっては”見慣れない”カラーも存在し、しかしアメリカでは自動車業界全般としてこういったカラーの人気が「復活」しているのだそう。

そのほか人気が出そうなのは「グレイシャー・ブルー」（8,000ドル）で、テスラのミニマルなデザインと相性が良さそうです。

スリップグレー（7,500ドル）は現在のトレンドを反映したもので、フォルクスワーゲンID.4に採用されるボディカラー、ポルシェの”チョーク”のような雰囲気を持ち、ドイツ車的な雰囲気も感じさせます。

そのほかはサテン・セラミック・ホワイト（純正色との違いが傍目にはわかりにくいかも）とサテン・セラミック・ブラック（7,500ドル）、クリムゾンレッド（8,000ドル、ヨーロッパと中東で販売されているミッドナイト・チェリー・レッドに近い）というものも。

なお、テスラがこういったラッピングサービスを導入しながらも「塗装による」ボディカラーを増やさないのは単に「生産効率」を重視しているためで、「もっとも人気のあるカラーに集約」しているから。

このあたりにもテスラの徹底した効率重視主義を伺うことができますね。

参考までに、テスラのデザイナーであるフランツ・フォン・ホルツハウゼン氏は「近いうちに新しい塗装オプションが登場するかもしれない」と語っていたものの、今回の「ラッピングオプション」を見る限り、新色の追加はラッピングに代用されたとも考えられます。

そしてもう一つ参考までに、ギガ・ベルリンのみにイーロン・マスク最高経営責任者（CEO）が「世界最先端の塗装工場」と表現する塗装ブースがあり、ここでペイントされる個体のみ「ミッドナイト・チェリーとクイックシルバー・メタリック（高輝度塗装）」を選ぶことが可能です。

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