| マンソリーはその対象車種、そして活用できる技術についてもどんどんその幅を広げている |
つなりはそれだけ顧客の裾野も拡大しているということなのだと思われる
さて、このところ積極的にカスタムカーをリリースしているマンソリー。
つまりはそれだけマンソリーによるチューニングを支持する顧客が世界中にいるということなのだと思われますが、今回はレンジローバーSVを、得意のカーボンを用いて思う存分カスタムしたコンプリートカーをわずか3台のみ、限定にて発売しています(価格は非公開だが、最低でもベース車両の2倍くらいだと思われる)。
なお、このカスタムカーは「マンソリー・ヘリテージ」と命名され、出力は600馬力にまで高められている、とアナウンスされています。
レンジローバーSV「マンソリー・ヘリテージ」はこんなクルマ
そこでこのレンジローバーSV「マンソリー・ヘリテージ」を見てゆくと、まずフロントだとバンパー、グリル、ボンネットがマンソリー専用となり、その多くの部分がヴィジブルカーボンにて成形されているようですね。
マンソリーが手掛けるメルセデス・ベンツGクラス(ゲレンデ)、ランボルギーニ・ウルスなどに比較するとずいぶん大人しくも感じられますが、それはレンジローバーの客層を意識してのことなのかもしれません。
サイドギルもカーボンファイバーへと交換され、前後ホイールアーチにはオーバーフェンダー、それをつなぐサイドステップも。
ドアミラーにもカーボン製のカバーが装着され、ホイールはディッシュ(24インチなので相当な迫力がある)、そしてタイヤは295/30サイズを装着しています。
マンソリーからの言及はなく、しかし見たところ車高も大きく落とされているようですね。
リアだとテールゲートスポイラー(上下)、そして巨大なリアディフューザーが取り付けられ、F1スタイルのバックフォグに大きな4本出しテールパイプ(もちろんエキゾーストシステムも変更されているはずである)。
なお、レンジローバーSVの一つの特徴(というか個性)は「リアから見た時の”一枚物の壁”っぽい」スタイリングにあるとも考えていて(他のクルマに混じったレンジローバーのリアを見るとその異質さがよく目立つ)、それはデザイナーであるジェリー・マクガバン氏がこだわった「段差や継ぎ目を極力排除した」ツルツル感にあると考えているのですが、マンソリーとしては何かを付与しないわけにはゆかなかったのかもしれません。
もちろんそうしないとマンソリーの存在意義が失われてしまい、顧客に対して価格納得性を提示することができなくなるからだと思われるのですが、一方でジェリー・マクガバン氏は常々チューナーに対し、「自分の作品を汚さないで欲しい」というコメントを発していて、同氏の憂鬱はまだまだ続くことになりそうです(逆に、ゴテゴテとパーツを取り付けるのではなく、逆にパーツ構成をシンプルに、そしてツルっとしたクルマを作るチューナーがあってもいいんじゃないかとは思う。シュトロゼックやリンスピードは一部それに近かったが)。
レンジローバーSV「マンソリー・ヘリテージ」のインテリアはこうなっている
そしてこちらは「チャールズ・ブルー」と命名された淡いブルーで彩られたレンジローバーSV「マンソリー・ヘリテージ」のインテリア。
シートはもちろんダッシュボード、フロアカーペット、フロアマット、ピラー内張りにルーフなど、何から何まで張り替えられた内装を持っていて、「ユニオンジャックっぽい」モチーフがステッチやパーフォレーション(穴あき加工)にて再現されています。
センタートンネルのサイドには「MANSORY」文字がパーフォレイト加工にて再現され、カーボンファイバー製のテーブルも。
なお、マンソリーは実に多種多様なカーボンファイバーを揃えており、その「織柄」についても非常に多くのバリエーションを持っています。
ルーフにはおなじみ「スターライト」。
シートベルトも内装レザー同色へ、そして「MANSORY」のロゴ入りへ。
前席から見るとこう。
このレンジローバーSV「マンソリー・ヘリテージ」のオーナーは、夜が訪れるたびにこのクルマを買ってよかった、とあらためて実感することになるのかもしれません。
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