
| もちろん2023年版としてピュエレクトリックへ、そしてディティールもアップデートされている |
ぜひ市販してほしいものだが、残念ながら「デジタルバージョンのみ」しか存在しないバーチャルコンセプト
さて、ピニンファリーナと並ぶデザインハウスの大御所「イタルデザイン」。
これまでにはフォルクスワーゲン・ゴルフ、マセラティ・クアトロポルテ、いすゞ・ピアッツァ、BMW M1、ランチア・デルタ、フィアット・パンダ、デロリアンDMC-12、ロータス・エスプリなど様々な名車のデザインを担当しています。
そしてこういった市販車の他にも多数のコンセプトカーを世に送り出しており、今回は「アッソ・ディ・ピッチェ(Asso di Picche)コンセプト」の50周年を祝い、そのアニバーサリーエディションとなる新型アッソ・ディ・ピッチェ(Asso di Picche In Movimento)を公開することに。
初代アッソ・デ・ピッチェはこんなクルマ
そこでまずは初代のアッソ・ディ・ピッチェを見てみたいと思いますが、これは「アウディの2シータークーペ」を想定したコンセプトカー。

ただし実際には市販に至らず・・・。

しかし同門のフォルクスワーゲンから「シロッコ(1974年)」として発売されることに。

ただしそのデザインは同時期にジウジアーロがデザインしたヒョンデ・ポニークーペ(1974年)や・・・。

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ロータス・エスプリ(1972年)との間に共通性を見ることもできます。
2023年版「アッソ・ディ・ピッチェ」はこんなクルマ
そして現代版の「アッソ・ディ・ピッチェ」を見てみたいと思いますが、ジウジアーロは新型「アッソ・ディ・ピッチェ」をデザインするに際し、初代を忠実にトレース。

そこへ先進テクノロジーを融合させることで誕生したのが第2世代のアッソ・ディ・ピッチェ。

特徴的なCピラーも再現され・・・。

初代アッソ・ディ・ピッチェのボンネットに取り付けられていたエアインテークは(現代版では)充電ポートへと変更されています。

なかなかに美しいシルエットを持っていますが、この現代版アッソ・ディ・ピッチェはデジタルワールドの中にだけ存在するといい、つまりは(残念ながら)モックが制作されることもないであろう2次元コンセプトカーということに。

参考までに、2010年以降、このイタルデザインはランボルギーニ傘下にあり、そしてランボルギーニはフォルクスワーゲングループの一員でもあるので、もしかするとフォルクスワーゲングループのいずれかのブランドがこのコンセプトカーを市販することがあるのかもしれません(50年前に初代アッソ・ディ・ピッチェが多くのクルマに影響を及ぼしたように、この新型アッソ・ディ・ピッチェも多くのVW傘下のブランドへインスピレーションを与えることを期待する)。

そしてもし「市販化」ということになれば、フォルクスワーゲングループが持つEV専用のPPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)もしくはSSP(スケーラブル・システムズ・プラットフォーム)を使用し、高級クーペという性格が与えられることになりそうですね。

ちなみに新型アッソ・ディ・ピッチェのインテリアも公開されており、ダッシュボードは回転する「ドラム式」という新しいコンセプトを採用しています。
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参照:Italdesign