アルミホイールの派手な壊れ方には度肝を抜かれた
なんでも油圧プレス機で潰してみるユーチューバー、 Hydraulic Press Channel が「アルミ製ホイール」と「スチール製ホイール」とをプレスし、破壊状況を比較した動画が公開に。
一般にアルミは鉄の1/3の比重を持ち、つまり重量が1/3ということになりますが、強度としては鉄に劣るとされています。
よって鉄と同等の強度にまで引き上げようとすると結局のところ重量がそれほど(鉄に比べて)軽くならなかったり、容積が大きくなってしまう、ということもあるようですね。
そこがおそらくポルシェが「オールアルミボディに走らず、鉄を使用したボディを使い続けた」理由なのだと思いますが、この動画では「鉄とアルミ」の性質差がよく現れているように思います。
鉄とアルミ、どっちがどっち?
動画ではまずアルミホイールを「縦に」押しつぶしてゆき、約20トンの力がかかったところでスポークがバッキンと折れることに。
対して鉄製ホイールでは力をかけてゆくと「折れる」のではなく徐々に変形。
変形し始めるときの圧力は約10トンくらい。
そして今度はホイールを寝かした状態で圧力をかけますが、これもアルミホイールだと一定のところでバッカン!とすごい音を立ててスポークが折れ、その衝撃でホイールとタイヤがバウンドするほど。
一方で鉄製ホイールはやはり折れることはなく、静かに、かつ「ぺしゃんこに」潰れるという感じ。
この動画を見るに、アルミホイールは「硬く」、かなり高いところまで圧力に耐えることができるものの、それを超えると一気に破断してしまう、という印象。
逆にスチールホイールは「柔らかく」、衝撃が加わっても折れることはなく、かつ衝撃を吸収して変形する、という感じですね。
つまり双方で全く性質が異なり、場合によってはアルミホイールのほうがいいとも言えますし、その逆もまた然り。
オールアルミボディのパイオニアたるアウディが「オールアルミからスチールとの複合ボディに」戻ってきていることを考えると、近年ではなんでもかんでもアルミではなく「適材適所」的な考え方が主流になっており、それぞれの特性を活かすための研究も進んできていると考えられ、鉄やアルミに配合する金属によっても「期待通りの」効果を得られるようになっているのでしょうね。
それでは動画を見てみよう
こちらがアルミと鉄、それぞれで意外にも異なる壊れ方をするということが分かる動画、「STEEL Vs. ALLOY WHEELS Which One Is Stronger? Hydraulic Press Test!」。
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