| ガソリン高という「家系に直接響く要素」が大きく人々の意識を変えたもよう |
もちろん、選択肢が大きく増えたことも関係している
さて、ちょっと前までは「次にEVの購入を検討している人は自動車所有者の5%に過ぎない」「EV購入者の1/5がガソリン車に戻っている」という統計が見られたものですが、どうやら最新の統計だと「アメリカでは、36%の人々がEVの購入またはリースを直近で検討している」。
これは米コンシューマー・レポートが集計したもので、この数値はコンシューマー・レポートにとっても意外だったとみえ、現在米国では急速に電気自動車に対する考え方が変わりつつあること、そして思ったよりも早く”持続可能なエネルギーへの移行”がなされる可能性について示唆しています。
たった数年でEVの購入検討者は大きく増加
この調査は8,027人に対して行われたといい、36%のうち14%は「EVを必ず買う」、22%は「購入を真剣に検討する」と回答。
ちなみに2020年の統計では「EVをかならず買う」と答えた比率はわずか4%だったので、この2年で大きく電気自動車に対する意識が変化しています。
そのほか、40%の人が「一ヶ月以内に近隣でEVを見た」、70%の人が「気候変動の問題が自分にとって重要である」と答えるなど環境に対する意識も高まっていることも明らかに。
ただ、今回の調査を行った対象のうち46%はEVの税金減免措置や補助金について知識がなく、大多数の人が気にしているのが「充電問題」。
ちなみにですが、28%の人が「電気自動車の購入は検討しない」と回答し、35%の人が、「電気自動車の購入を検討する可能性がある」と答えており、これらはEVに対して否定的、もしくは不安を持っている人々だと捉えることも可能です。
一気にEVが増えるとそれはそれで問題も
なお、多くの人が気にしているとおりEVには必ず「充電に関わる問題」がつきまといますが、一気にEVが増えると充電難民が登場する可能性が高く、そうなるとせっかく購入したEVを手放してガソリン車に戻る人も出てきそう(そのほか、いったんEVを購入したものの、自身のライフスタイルに合わない場合も)。
しかしアメリカ政府としては、こういった問題を解決すべく「全米のEV充電インフラ整備に向けた巨額の投資」が発表されており、その中には毎年25万基の充電器を増やすという目標も含まれます。
よって、充電インフラがどれだけ増えてるのかを周知することでEV購入に対する消費者の不安を払拭し、EVの購入がガソリン車に比較して(税金や補助金によって)どれだけ有利になるのかの理解が進めばEV購入者が爆発的に増えるのかもしれません。
こういった意識の変化については、ガソリン価格が(アメリカで)史上最高値となったことに加え、フォルクスワーゲンほか各社がEVに参入して選択肢が増えたこと、そしてGMCハマーEVやマスタング・マッハE、フォードF-150ライトニングなど注目度の高いモデルが登場したことも無関係ではなさそうですね。
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