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米国と欧州でEV販売比率が増加、それぞれ新車販売のうち5.1%と12%がEVに。なお日本ではわずか1.5%にとどまり、名実ともにEV後進国へ

2022/11/27

テスラ

| たしかに日本国内でEVが走っているのを見る機会はそれほどない |

来年は米国、欧州ともさらにEV販売比率が大きく伸びると言われているが

さて、米国と欧州ではEVの販売が好調に進んでいる、とのこと。

JATO Dynamicsによれば(興味深いことに)これら両市場のEV販売比率の伸びは”EV先進国”中国を越えているといい、たしかに中国は充電インフラの関係にて、都市部以外はEVの普及が難しいとも言われていて、(都市部でEVが普及した後の)一定のところからは伸び率が鈍化するのかもしれません(実際に、EV化を強力に進めるメルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲングループですら、中国はガソリン車を販売し続ける最後の国にになるだろうとコメントしたこともある)。

アメリカではこれくらいEVのシェアが伸びた

そこでまずはアメリカ市場について数字を見てみようと思いますが、アメリカにおけるバッテリー電気自動車(BEV)の市場シェアは、2022年1月から10月にかけて5.1%へと伸長。

ガソリン、ディーゼルといった内燃機関搭載車の強い存在感に比べればまだ規模は小さいものの、以前と比べればその伸びは目を見張るものがあるといい、ちょうど1年前の同じ期間(2021年の最初の10カ月間)だと、BEVは市場全体のわずか2.9%だったというので、わずか1年で倍とまではゆかずとも、それに近いところまで伸びたということになりますね。

参考までに、2年前の2020年1月~10月の新車販売台数に占めるBEVの割合はわずか1.7%にとどまり、2019年通年だとBEVは市場全体の1.3%だったそうなので、いかにこの数年でBEVの販売が伸びたかがわかろうというもの。

もちろんこの伸びについては、テスラの生産能力増強、そしてマスタング・マッハEVやフォードF-15ライトニング、GMCハマーEVなど人気EVのデリバリー開始が関係していると考えられますが、ここからさらに各社とも積極的にEVを投入してくるものと思われ、この傾向はますまず加速するものと思われます。※アメリカでのEV販売伸長の理由について、環境意識の高まりからというよりは、魅力的なEVが登場したためだと考えられる

テスラ

欧州だともっとEVの販売が伸びていた

そして欧州市場に目を移すと、電気自動車のヨーロッパ23市場における(1−10月の新車販売全体に占める)シェアはなんと12%で、つまり10台の新車のうち1台以上がBEVということを意味します。

なお、この数字はアメリカにおけるEVのシェアに比較して「倍くらい」ということになりますが、驚くべきことにEVシェアの伸び率だとアメリカのほうが高いといい、つまりアメリカは「遅ればせながら」欧州市場のEV販売比率を追い上げているということに。

それでも当然ながら昨年よりシェアを伸ばしていることは間違いなく、その理由はインフラが整備され、消費者の選択肢が増え(欧州ではルノーやプジョーなどの小型EVの選択肢が増えている)、優遇政策が充実していることだといい、さらには「ガソリン車の新車」よりも電気自動車の新車のほうが納期が短く済む場合が多く、これは自動車メーカーが優先的にEVを生産していることに起因しているようですね。

この2つの市場において、来年はさらに電気自動車の販売台数が増えると予想されており、供給能力の拡大、そして選択肢の増加によって「2022年の倍」くらいになるのではという見方もあるもよう。

ちなみにですが、日本だと10月単月で「BEVの新車販売におけるシェア」はわずか1.5%にとどまっていて、欧州どころか米国にも圧倒的に突き放されている状態であり、これは選択肢の少なさ、インフラの未発達、消費者側の理解不足(販売側の情報提供不足)といった三重苦によるものかもしれませんね。

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参照:JATO Dynamics

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