| これが実現すれば、2025年のル・マン24時間レースはがぜん盛り上がることになりそうだ |
もともとアストンマーティン・ヴァルキリーはル・マン参戦を視野に入れて設計がなされている
さて、アストンマーティンがヴァルキリーを用いてル・マン24時間レースへと2025年に復帰するもよう。
現時点では様々な調整を行っていると報じられていますが、GTクラスのレースに参戦するアメリカのチーム、Heart of Racing(ハート・オブ・レーシング)との提携によってこの「ル・マン復帰」が実現するという見方が濃厚です。
もともとアストンマーティンはヴァルキリーでル・マンを戦う計画を持っていた
アストンマーティンはヴァルキリーの開発段階からル・マン24時間レースへの参戦を視野に入れており、2019年には(前々アストンマーティンCEO、アンディ・パーマー氏が)レッドブル・レーシングと共同にてヴァルキリーのル・マン用マシンを開発しているとコメントしたことも。
ただしそこからアストンマーティンの経営陣が交代することによってレッドブルとの提携が解除され、それに伴ってこの計画も消失してしまい、しかし最近になって「ル・マン・プロジェクトが再始動」したということになりそうです。
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なお、現在アストンマーティンの経営権を有するローレンス・ストロール氏(現アストンマーティン会長)は昨年に「私たちはF1以外のレースに戻るつもりです。GT3やGT4でのレース参戦をやめたことはなく、実際に2年前のル・マン24時間レースでは(GTE Proクラスで)優勝しています。そのプログラムは継続され、さらに強化されることになるでしょう。そして我々はワークスとしてル・マンに戻るための話し合いも行っています」とコメントしており、以前よりル・マン24時間レースへの復帰を考えていたということがわかります。
さらに最近では「ル・マン24時間レースに新設されたハイパーカークラス(LMH)にはインスピレーションを受けます。このクラスには細心の注意を払い続けます」とも述べており、ずっとル・マン復帰のチャンスを探っていたのかもしれません。
アストンマーティン・ヴァルキリーはル・マン24時間レースにて高い戦闘力を発揮する可能性も
アストンマーティン・ヴァルキリーはもともとル・マン24時間レース参戦を視野に入れて開発されたクルマでもあり、実際にル・マンへの復帰は非常に現実的(ル・マン24時間の舞台となるサルト・サーキットを3分20秒で周回できるように設計されている)。
自然吸気史上もっとも高い馬力を発生するコスワース製V12エンジンを搭載し、これにエレクトリックモーターを組み合わせることで1,140馬力を発生させます。
トランスミッションは7速オートマチック、駆動輪は後輪のみという仕様を持ちますが、参戦するのであれば規定のシャシーを使用するLMDhではなく、LMH規定に従うこととなり、このクラスに参戦しているのは今年のル・マン24時間レースで優勝を飾ったフェラーリ、そしてプジョー、さらにトヨタ(ポルシェやキャデラック、BMWなどはLMDh)。
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実際のル・マン24時間レース参戦に際してはサーキット走行バージョンの「ヴァルキリーAMR Pro」をベースにすることになるものと思われ、しかしフェラーリ499Pの「AWD」とは異なって「MR」で戦うことになるものと思われ(さすがに駆動方式の変更は難しいかもしれない)、様々な意味でフェラーリ、そしてそのほかのライバルたちとの対決に注目が集まります。
なお、アストンマーティンが最後にル・マン24時間レースで総合優勝を飾ったのは1959年(DBR1)なので、もし2025年に優勝を記録できれば、実に「66年ぶり」の優勝ということになりますね。
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