
Image:Astonmartin
| いずれにせよ、アストンマーティンは「最悪の事態」から脱することができたのではないかと思われる |
課題は「新型車の納期の短縮」であり、これが達成できなければお金が入ってこない
さて、先ごろは「販売台数57%マイナス、416億円の赤字」という惨憺たる2024年の業績が公開されたマセラティですが、今回アストンマーティンも「販売台数8.6%減、539億円の赤字」という決算報告がなされており、非常に苦しい状況が浮き彫りとなっています。※販売台数は6,620台から2024年は6,030台へ、特に中国市場の販売は16%減少している
なお、この赤字額(2億8910万ポンド)は2023年の損失額2億3980万ポンドからさらに悪化しており、同社の負債は10億ポンドを超え、前年比で43%増加したことも明らかに。
-
-
アストンマーティンが「ベントレーのCEO」を迎えた半年後、新戦略を次々発表。「ポルシェ911を参考にしたバリエーション強化」「MTの復活」
| ここまで具体的、かつ競争力のある戦略を発表したアストンマーティンCEOは存在しなかった | この独自性のあるプランに基づいた成長には期待したいところである さて、様々なカーメディアが報じている「ア ...
続きを見る
アストンマーティンはまず「会社を存続させる」ことが先決である
今回の決算発表に際し、アストンマーティンCEO、エイドリアン・ホールマーク氏は「製品発表の連続を経て、今後は事業運営の最適化と財務の持続可能性の確立に注力する」と述べており、つまりは体質改善に加えて固定費の削減を行うべく、全従業員の5%にあたる170人の削減を発表しています。
さらにエイドリアン・ホールマーク氏は「不必要なコストと、開発遅延による非効率を避けるべき」と強調し、将来の新型車発表についても”達成可能なスケジュール”を設定することが重要だとコメント。
ちなみにアストンマーティンが苦境に陥った理由のひとつに「新型車の発売計画が伸びに伸びた」ことがあり、たとえばヴァルキリーはその代表的な例であり、これによってキャッシュフローが極端に悪化したのだとも言われています。
さらには2019年に発表され、2021年に発売がなされる予定であったヴァルハラはいまだ生産がなされておらず、こういった例の積み重ねが負債を増やし続けているのかもしれませんね。
Five-link rear suspension with bespoke Bilstein DTX dampers. For ultimate control on road and track.
— Aston Martin (@astonmartin) February 24, 2025
Discover Valhalla: https://t.co/BZ7jQCm479#AstonMartin #Valhalla #MASTERYDRIVEN #NeverLookBack pic.twitter.com/T80LHr4BGa
合わせて読みたい、アストンマーティン関連投稿
-
-
アストンマーティン「我々の顧客の中には”EV否定派”が存在します。ガソリンエンジンを廃止することで彼らを怒らせるのは得策ではありません」
| 結果的にアストンマーティンはEVへのシフトを当初の計画から最長で5年遅らせることに | そして「市場と顧客、バッテリー技術」のバランスを見ながら初のEVを投入するようだ アストンマーティンは電動化 ...
続きを見る
-
-
アストンマーティンがル・マンを戦う「ヴァルキリー・ハイパーカー」発表。参戦車両の中で唯一の「V12」搭載マシン、その戦闘力に期待がかかる
Image:Astonmartin | なお、参戦するチームの名称は「ソー」 | さらにこのヴァルキリー。ハイパーカーのエンジンは「自然吸気」である さて、先般「ル・マン24時間レースに復帰する」と発 ...
続きを見る
-
-
アストンマーティン・ヴァンキッシュは「フェラーリと直接対抗できるスーパーカー」。フェラーリになろうとしたのではなく、フェラーリを打ち負かすために作られる【動画】
Image:Astonmartin | いまのアストンマーティンは「持てる資産」を最大限に活かし、的確に「やるべきこと」をやっている | そこに「無理な背伸び」「他社の模倣」は存在しない さて、アスト ...
続きを見る