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ゴードン・マレーがT.50のサーキット仕様「ニキ・ラウダ」開発の舞台裏を語る。T.50を名乗るものの、中身は全く別のクルマであるようだ【動画】

2023/12/27

ゴードン・マレーがT.50のサーキット仕様「ニキ・ラウダ」開発の舞台裏を語る。T.50を名乗るものの、中身は全く別のクルマであるようだ【動画】

| T.50 ニキ・ラウダの限定台数は25台、1台6億円オーバーなるもすべて完売済みと思われる |

中古市場ではマクラーレンF1を超える価値を誇ることになる可能性もありそうだ

さて、ゴードン・マレーは「マクラーレンF1」の設計者としても知られていますが、「だれも作ることができないから、自分が作る」とばかりにF1の後継モデルとも言える「GMA T.50」を2020年に発表しています。

これは車体重量980kg、654馬力を発生させる4リッターV12エンジン(自然吸気)を搭載するというスーパーカーで、マクラーレンF1同様に「センターシート」レイアウトをもつ上、なんとグランドエフェクトを獲得するための「ファン」を仕込んだという驚きのクルマでもあるわけですね。

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これがマクラーレンF1の正当な後継!F1設計者本人による「ゴードン・マレー」T.50発表!V12搭載ながらも重量は980kg、そしてMTのみ

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ゴードン・マレーはサーキット走行専用モデル「T.50 ニキ・ラウダ」を発表

そして2021年に入ってGMA(ゴードン・マレー・オートモーティブ)が発表したのがこのT.50のサーキット走行専用モデル「T.50s ニキ・ラウダ」。

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これはT.50の980kgから更に重量を削って852kgにまで車重を落とし、かつ出力を725馬力にまで高めた超ハードコアモデルですが、限定台数わずか25台という「超」がつくレアカーです。※価格は1台あたり350万ポンド=6億3300万円

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今回、GMAはゴードン・マレー本人、そしてテストドライバーを務める(インディカーチャンプである)ダリオ・フランキッティとともにその内容を紹介する動画を公開しており、コメントによれば、このT.50s ニキ・ラウダは「単にT.50を軽量化してパワーアップしたクルマではない」とのこと。

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じゃあいったいどういったクルマなのかというと、T.50に使用されるパーツや設計を一部活用して作った「全く新しい設計を持つサーキット走行専用モデル」だそうで、さらにはX-trax製のシーケンシャルトランスミッションなど専用の装備もふんだんに追加されています(ブガッティで言えばシロンとボリードみたいな感じなのかも)。

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車高はフロントで87ミリ、リアで116ミリと大幅ダウン。

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ブレーキキャリパーは見慣れない形を持っており、サプライヤーは不明です。

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なおコードネームは「T.50s」で、こちらは3台目のプロトタイプ(1台目はすでにペブルビーチにて公開されている)。

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もちろん車体構造はフルカーボン製で・・・。

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フロントのサブフレームに至るまでカーボンファイバーで構成されています。

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外装だとルーフからリアにまで続く「キール(背骨)」が特徴的で、これはマクラーレンF1にも見られたもの。

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GMA T.50に採用される「目玉」は”ファン”である

このエアロパッケージがトータルで発生するダウンフォースは1,500kgだそうですが・・・。

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その要となるのはこの「ファン」。

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これはフロア下のエアを吸い上げてダウンフォースを向上させるというもので、ゴードン・マレーがかつて設計したF1マシン、ブラバムBT46Bにも搭載されていたメカニズムです(一見して荒唐無稽なように思えるが、実戦ではとんでもない威力を発揮し、例によってすぐに禁止された)。

T.50s ニキ・ラウダ、ブラバムBT46Bともにファン中央にストップランプが内蔵されているのがなんともユニークですね。

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そしてリアグリルには誇らしげに「ファンカー(Fancar)」バッジが付与されます(このメカはゴードン・マレーの誇りそものであることがわかる)。

参考までに、「ハイダウンフォースモード」ではファンと可変エアロとの働きにて30%ダウンフォースを増加させ、「ストリームラインモード」では10%ドラッグを低減させて最高速を伸ばすことができ、損失の低減にも寄与するもよう。

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フロントフードにはNACAダクトが追加され・・・。

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リアディフューザーは超巨大。

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コクピットは至ってシンプルで、コンパクトなステアリングホイールに・・・。

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非常に薄くて軽そうなカーボンファイバー製のバケットシート(もちろんセンターマウント)。

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GMA T.50s「ニキ・ラウダ」を紹介する動画はこちら

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参照:Gordon Murray Automotive

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