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ロータスの株価が上場以降下がり続け「数週間で40%下落」。EV成長減速の中でEVオンリーへと舵を切る戦略が懸念される?

ロータスの株価が上場以降下がり続け「数週間で40%下落」。EV成長減速の中でEVオンリーへと舵を切る戦略が懸念される?

| 正確にはロータス本体ではなくロータスの子会社、「ロータステック」の株価であるが |

現在、自動車業界を取り巻く状況が急速に変化している

さて、ロータステックが2024年2月23日の新規上場(IPO)以来、株価が40%も下落するという状況に陥っており、IPOの難しさが浮き彫りになっています。

このロータステックはエレトレやエメヤの800Vアーキテクチャを開発したロータスの関連会社で、もちろんロータス(ロータスカーズ)とともに中国の吉利汽車傘下に属します。

なお、上場したのはナスダックで、おなじみSPAC(特別買収目的会社)上場、そしてティッカーシンボルは「LOT」。

なぜロータステックの株価は下落を続けるのか?

なお、吉利汽車(Geely)はロータステック同様、傘下にあるボルボ・カーズ、ポールスターを上場させているものの、これらは上場以降下落が続き、こういった事実が今回ロータステックの株価に影響した可能性が否めません。

加えて、吉利汽車はZeekrのIPOに向けた準備を進めており、こちらはすでにナスダック上場に向けた書類を提出済み。

そして同社がここまで立て続けに上場を行うのは「とにかくお金がかかるEV開発競争に必要な資金を獲得するため」であり、そういったなりふり構わぬ姿勢が投資家にとって「危険」だと映った可能性もありそうです。※ルノーは状況を鑑み、電動車両開発部門であるアンペールのIPO計画をキャンセルしたが、吉利汽車は積極公開を進めている

実際のところ、上海のコンサルタント会社、チャイナ・マーケット・リサーチグループのマネジングディレクター、ショーン・レイン氏によると「彼ら(吉利汽車)は国際的にも中国においても強力な戦略を持っていない。重複するブランドが多すぎて、まったく意味がありません」。

加えて、「EVへに対する市場の興味失速」も今回の株価失速に繋がった可能性が高く、急速に「EVオンリー」スポーツカーブランドへと転換を進めるロータスに対してある種の懸念を抱く人も少なくはないのかもしれませんね。

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一方、ロータスの将来について「強気」な見解も

なお、ロータスの親会社である吉利汽車の創設者、李書福氏は「吉利汽車を世界トップクラスの自動車メーカーに育て上げたい」という野望を持っており、それがボルボやロータスの買収に繋がったわけですが(BMWやメルセデス・ベンツ、アストンマーティンの買収を行おうとしたこともある)、この野望達成のためには資金創出が特に重要で、獲得した資金によって長期的な成長を狙うという意図も見て取れます。

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実際のところ、かつては低迷していたブランドであったボルボに対し、吉利汽車は長期的な見通しを立てて忍耐強く取り組んで成功に導いており、このアプローチをロータスにおいても再現しようとしているものと思われます。

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ただ、ロータスの変革はいまだ始まったばかりであり、その変革を担うロータスのEVも「計画の半分が発売されただけ」なので、これらの設計を担当したロータステックの業績が評価されず、よって株価が振るわないのもの「無理がない」のかも。

ロータスの最高財務責任者アレクシャス・リー氏は「ロータスは、年々成長している(EVという)大規模市場の早期導入者であり、投入したばかりのEVのデリバリーが進めば、来年までに現金を生み出すようになる」と予測。

さらにロータスのコマーシャル責任者のマイク・ジョンストン氏は「投資家は我が社の”歴史と伝統”に興味を持っており、自動車レースにおける同ブランドの成功が、急速に加速する多数のEVとの差別化につながることを期待している」とコメント。

つまりロータス側は相当に強気な姿勢を崩しておらず、その結果がどう出るかについては、あと数年待たなくてはならないのかもしれません。

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参照:Financial Times

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