| マクラーレンはそうとう昔から市販車事業への進出を考えていた |
CGデザイナー、ダニエル・プラテック氏が「マクラーレン・コンセプトEゼロ」を公開。
「今後10年以内のマクラーレン」という、比較的近い未来のマクラーレンをイメージしているそうです。
たしかに「近未来」というだけあって現行のマクラーレン各モデルが持つイメージを随所に反映しており、なかなかに現実的な仕上がりとなっています。
マクラーレン現行車種のイメージを反映
シルエット自体は「キャブフォワード」。
前後オーバーハングはかなり短く、極限まで運動性能を追求していることがわかります。
![957b0581814383.5d0ccd7a508ff](https://live.staticflickr.com/65535/48136878082_daf7cc7752_c.jpg)
リアの「ミニマム」なテールランプもマクラーレンの一つの特徴ですね。
![deaba481814383.5d0a9a7f29e3f](https://live.staticflickr.com/65535/48136878152_a4114f7b5f_c.jpg)
キャビンもマクラーレンが積極採用する「ティアドロップ」。
![e0258a81814383.5d0a9a7f97178](https://live.staticflickr.com/65535/48136815543_0ab473b0dd_c.jpg)
そして「段差が少ない」こともこのコンセプトEゼロの特徴ですが、通常のクルマはウインドウとモールとの段差が樹脂やラバーで「凸凹」しているものの、マクラーレンではこういった段差が「非常に小さい」のは特筆すべき部分(あまりここに注目する人はいない)。
もちろん空気抵抗を考えてのことだと思われ、マクラーレンはこれを実現するために「グラストップ」を採用しており(画像は720S)、まずはパフォーマンス、そしてそれを実現するために最適な素材や構造を採用しているということが想像できますね。
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そしてこの「コンセプトEゼロ」もそういったマクラーレンの特徴をよく理解して取り入れているよう思います。
![28ec5981814383.5d0a9846a9d58](https://live.staticflickr.com/65535/48136782306_d1520ef809_c.jpg)
フロントフードの形状、ヘッドライトの形状も現行モデルから想像できるデザインを持ち、かなり現実的なレンダリングと言えそう。
![13e1cb81814383.5d0a96beb1055](https://live.staticflickr.com/65535/48136815618_fdc92c15da_c.jpg)
テールのパネル構成は「675LT」に近いようですね。
![82d67681814383.5d0f59d4eb72b](https://live.staticflickr.com/65535/48136815758_605983da1c_c.jpg)
なお、このコンセプトEゼロはかつてのマクラーレン、M6GT(マクラーレンによる紹介はこちら)を現代風に解釈したものだそう。
このM6GTは、レーシングカーである「M6A」の市販化を目指したプロトタイプですが、結局は市販されなかったという悲運のクルマ。
マクラーレンは当時グループ7をM6Aにて走り、そこで大きな成功を収めていたそうですが、そこからよりポピュラーなグループ4GTへと進出するにあたって「50台の市販車を販売せなばならない」というホモロゲーションの壁を超えるために企画されたのが(レーシングカーであるM6Aをロードゴーイングバージョンへと改造した)M6GT。
![M6GT20130412_0017](https://live.staticflickr.com/65535/48136829191_5d8329074b_b.jpg)
しかしながら当時のマクラーレンは「50台を市販」するのが難しく、結局M6GTは試作のみで終わることに。
ただ、マクラーレン創業者であるブルース・マクラーレンはM6GTに相当な執着があったようで、しばらくはこれを「日常の移動手段」として使用していた、と伝えられています。
マクラーレンいわく、「始まりはここから」というのがM6GTですが、たしかに「市販化を目指した最初のマクラーレン」がこのM6GTであり、市販車部門への進出はブルース・マクラーレンの夢だったのでしょうね。
VIA:Behance