| ポルシェのGTシリーズは数字が小さいほどエラい |
おなじみCGアーティスト、Rain Prisk氏が992世代のポルシェ911をベースに「911 GT1」のレンダリングを作成。
ポルシェのGTシリーズは、数字が少なくなるほど純粋なレーシングカーに近づくことになり、よってこの「GT1」は頂点ということに。
なお、実際にポルシェは「911 GT1」を1996-1998年に製造していますが、まずは当時の911 GT1についても触れてみたいと思います。
ポルシェ911GT1は「993と996の過渡期」に登場したレーシングカー
ポルシェ911 GT1は、1996年にポルシェがFIAの規定する「GT1」クラスで戦うために設計・製造したレーシングカー。
そのベースは993世代の911ではありますが、「フロントセクションとキャビン」を流用するものの、そこから後ろはスペースフレームで構成されてミドシップレイアウトに。
そもそもGT1が登場した背景としては、当時圧倒的な強さを誇っていたマクラーレンF1に対抗するため。
ポルシェはこれに対抗できうるクルマがなく(993GT2しかなかった)、よって上記の手法を用いてミドシップレイアウトを採用するレーシングカーを製造したわけですね。
実際にデビューイヤーの1996年には2位と3位を獲得するなどその戦闘力の高さを見せつけており(1位はポルシェのプロトタイプレーシングカーであるWSC95)、2年目には「993顔から、996(ボクスター)顔」にスイッチしています。※顔つきは996ではあるものの、中身は993のまま
なお、GT1クラスに出走するには、25台の市販モデルを生産しなくてはならず、これをクリアするためにポルシェは「911GT1」のロードゴーイングバージョンを販売しています(エンジンは3.2リッター・フラットシックス・ツインターボ、出力は544PS)。
今回のレンダリングを見ると、フロントにナンバープレート」が装着されており、こちらも「ロードカー」のように見えますね。
ほかにも「もしも」系レンダリングが公開に
そしてRain Prisk氏は、この「992GT1」のほかにもいくつかレンダリングを公開。
こちらは「よりスーパーカーっぽくなった」アウディR8。
現在R8は存続の危機とも言われるものの、もっとスーパーカーっぽいデザインを採用し、よりプレゼンスを強めることで、また評価が変わるのかもしれません。
こちらはちょっと変わりダネ、「フロントエンジンのブガッティ・ディーヴォ」。
ブガッティもフロントエンジンの優雅なモデルを作ったほうがいいんじゃないかと考えるものの、フロントエンジンの場合はブガッティ得意の「カーボンモノコック」構造を採用することが難しいのでしょうね(そういえば市販車でフロントエンジンでカーボンモノコックというのは聞いたことがない。TVRグリフィスがiStreamを使用しているくらい?)。
こちらはメルセデスAMG GTをレーシングカー風に変更したもの。
メルセデス・ベンツも1997年に「GT1クラス」へとレーシングカー”CLK-GTR”を投入していますが、おそらくは上のポルシェ992GT1同様、「AMG GTがGT1に参戦したら」という想定なのだと思われます。
なお、CLK-GTRは、外観こそ市販車の「メルセデス・ベンツCLK」に似た部分はありますが、カーボンモノコック構造を採用した専用設計のレーシングカー。
もちろん規定に従い25台のロードカーが発売されていますが、そのうちの1台(オープンモデルも追加購入している)は小室哲哉が購入しており、購入後に「乗りこなせないということがわかった」とコメントしているほどハードなクルマでもあります。
ただ、かの「アポロ・インテンサ・エモツィオーネ(IE)」もCカーやGT1クラスのレーシングカーをイメージしたといい、実際にCLK-GTRを製作したHWAへと開発や生産の協力を求めていて、「にわかにGT1人気が高まっている」のかもしれません。
Source: Rain Prisk via Facebook