![マクラーレンが「750S」を発表!同社史上もっともパワフルなシリーズ車、そしてもっとも軽いホイールを装着。「我々には、100分の1秒、1ミリが大切なのです」【動画】](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2023/04/mclaren-750s-1.jpg)
| 一見するとあまり(720Sから)変わっていないように思えるが、細部に至るまで練り込まれ、小さな変更が積み上げられている |
マクラーレン750Sは、その主張の通り「ベンチマーク」となりそうだ
さて、マクラーレンがついに720Sの後継モデル、「750S」を発表。
今回驚くべきことに「クーペ」「スパイダー」両方がリリースされています。
搭載されるエンジンはこれまでと同じ4リッターV8ツインターボながらも出力は750馬力にまで高められており(トルクは30Nmアップ)、0-100km/h加速は2.8秒(スパイダーは+0.1秒)、0-200km/h加速は7.3秒(やはりスパイダーは+0.1秒)、1/4マイルのタイムは10.1秒(スパイダーは+0.2秒)、最高速は332km/hというスペックを誇ります。
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マクラーレン750Sは「マクラーレンで最もパワフルなシリーズ車」
なお、このマクラーレン750Sは同社CEOがマイケル・ライターズ氏へと交代して初めて発売される新型車ですが、それと同時に「マクラーレン史上、もっともパワフルな(限定モデルを除くという意味での)シリーズ車」。
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デザインそのものは大きく変わっていないものの、リアのナンバープレート位置に装着される「750S」のフォントがこれまでとは変わっており(今まではイタリック体を採用していた)、さらには「McLaren」エンブレムの位置も変更され、こういった細かい部分で”新しい時代に突入したこと”を表現しているのかもしれません。
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今回の750S発表につき、マクラーレンCEO、マイケル・ライターズ氏が語ったのは「すでに最高である製品をさらに良くするためには、あらゆる部分を極限まで研ぎ澄ます必要がある」。
そしてそれを成し遂げた成果が750Sだとしています。
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この「極限」を達成するためにマクラーレンは非常に細かい調整を行っており、たとえばフロントのトラック(トレッド)を6ミリ広げてサスペンションのジオメトリーを新しく設定し直しており(フロントトレッドを広げたり、フロントタイヤをワイド化するのは最近のスーパーカーにおけるひとつのトレンドでもある)、プロアクティブ・シャシー・コントロールは「III(第3世代)」へと進化。
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加えてフロントスプリングは3%柔らかく、リアスプリングは4%硬く設定されていまが、ビークルリフトシステムも改良され、4秒でフロントを持ち上げることが可能となっています(以前は10秒)。
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このビークルリフトシステムとは、段差を超える際にフロントの車高を上げてバンパーを擦らないようにするための装備であり、走り(運動性能)に直結するわけではありませんが、動作にかかる時間が長いと、段差超えやコンビニに入る際にもたついてしまい、後続車からクラクションを鳴らされたりするので(実体験あり)、スーパーカーにとっては結構重要な要素です。
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マクラーレン「我々には、100分の1秒、1ミリが大切なのです」
マクラーレンは「100分の1秒、1ミリが大切」であると語り、これはF1にて鍛え上げられた思想である、とも。
さらに、「750Sは、マクラーレンの『形は機能に従う』というデザイン哲学をさらに鮮明にしたクルマ」であるとも表現されており、親しみやすいデザインと新鮮なスタイリングを特徴としています。
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よって、全体的には大きく変わっていないように見えながらも、「全体の30%を新設計した」とコメントされているとおり、たとえばアイソケットが狭くなったり、リアウイング面積が20%拡大されたり(その位置は5センチ高くなっている)、P1にインスパイアされたセンターエキゾーストシステム(全体的に新設計されている)が与えられるほか、リアホイール前方の大型インテーク、新しいリアバンパー、新しいメッシュグリル、新しいリアデッキといった変更も。
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なお、750では車体重量が30kgも軽量化されており(よくここまで削ったなと思う。750Sクーペで1,389kg)、ステアリングレシオを短縮することでよりクイックな旋回能力を、そしてトランスミッションではファイナルを15%短縮することで加速性能を向上させており、予告通り「新しいベンチマークを確立し、その意味をすぐに理解できるような」スーパーカーになったと自信を見せています。
ちなみにホイールは「マクラーレンのシリーズ生産車に装着されるものではもっとも軽い」といい、これによって13.8kgの軽量化を達成しているのだそう。
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そのほかの変更点やパフォーマンスとしては「インギアでの加速が10%向上」「イグニッション・カット・ギアシフトとレブリミット・ダウンシフト搭載」「新設計のツインバルブ·ダンパー採用」「新設計のパワーアシスト・ステアリング・ポンプ」「ダウンフォースが5%増加」等がアナウンスされています。
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そして(ちょっと)驚くのは、マクラーレンが「750Sではより快適になった」「ロングツーリングもこなす」とコメントしていることで、これは570GTや「GT」にて拾い上げた、サーキットを走行しない顧客への対応なのかもしれません。
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なお、新型マクラーレン750Sではさまざまなオプションが用意されており、セナのシステムにインスパイアされた「トラックブレーキアップグレード」だと、より大きなセラミックローター、モノブロックキャリパー、新しいブレーキブースターとバキュームポンプ、F1にヒントを得たブレーキキャリパー冷却技術などが追加されるもよう。
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さらには重量わずか3.4kgの超軽量カーボンファイバー・レーシングシート、ピレリPゼロ・コルサもしくはトロフェオRタイヤ、Bowers & Wilkinsサウンドシステムのアップグレードといったもの。
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すでに750Sのカーコンフィギュレーターも公開され、加えてMSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)によるカスタム仕様も公開済み。
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マクラーレンは早い段階から「グラデーション」を取り入れていますが、これはフェードではなくカラーの切り替えによる表現がなされています。
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新型マクラーレン750Sのインテリアはこうなっている
そしてこちらは新型マクラーレン750Sのインテリア。
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大きく分けるとテーマーは二種類で、ナッパレザーを全体に使用したテックリュクス(TechLux)、アルカンターラを使用したパフォーマンス(Performance)に分けられ、いずれも新しいダークメタル仕上げとカスタマイズ可能なアンビエント照明を装備しています。
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こちらはセナからフィードバックを受けたカーボンシェルを持つシートですが、クッションの表皮については新たなイノベーションがもたらされ、新しい手法が採用されているようですね。
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そして以前に報じられた通りメーターが変更されてステアリング上部へと「固定」され、インフォテイメントシステムには新しい「マクラーレン・コントロール・ランチャー」が採用されることでエアロ、ハンドリング、パワートレイン、トランスミッションの設定を保存し、ボタンを1回押すだけでアクセスできるようになった、とのこと。※Apple CarPlayは標準装備
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なお、現時点では750S/750Sスパイダーの国内価格については公表されておらず、しかし北米など一部地域では価格がアナウンスされているようですね(アメリカ市場向けだと750Sクーペが324,000ドル、750スパイダーでは345,000ドル)。
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マクラーレン750Sのプロモーション動画はこちら
参照:McLaren