| マクラーレンF1にはガラス含むフルプロテクションが必須である |
マクラーレンF1の維持やメンテンス、修理には金額の他にも「パーツの有無」といった問題も
さて、マクラーレンF1の維持にはとんでもない金額がかかることが知られており、それは供給数が減少し高騰するパーツ金額、そもそもマクラーレンF1を整備できる拠点が少なくその工賃が高いこと、車体構造に起因して整備や修理が困難であること等が挙げられ、さらにはタイヤやホイールを交換しただけでも「サーキットを借り切って、マクラーレン指定ドライバーによる調整を行わねばならない」といった項目が定められているためだと言われます。
もちろん、タイヤとホイールについては、そのまま交換するだけであっても(通常の走行の範囲では)問題はないものと思われますが、もちろんマクラーレンF1のオーナーでそのぶんのコストをケチる人はいないものと思われます。
それはもちろん「完璧なコンディションでそのクルマを乗りたい」と思わせるだけの完成度を持っているからであり、これはブガッティやパガーニのオーナーが「オイル交換のためだけに」本国へと自身のクルマを輸送する例があることからも理解が出来ますね。
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マクラーレンF1のガラス交換にかかる費用は約500万円
そこで今回話題になっているのがカリフォルニアのソノマ・レースウェイで開催されたベロシティ・インビテーショナル・イベントでフロントガラスにヒビが入った2人のマクラーレンF1。
マクラーレン750S「3759」が発表されるなど盛大なイベントであったようですが、サーキットを走行した際にフロントガラスに飛び石が当たってしまったようで、この飛び石によってガラスに「ちょっと」ヒビが入ってしまうことに。
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そこで今回の話題である「マクラーレンF1のフロントガラスの修理費用」についてですが、まるごと交換した場合のパーツ代金は25,000ドル、そして工賃は8,000ドル、しめて33,000ドル(約500万円)。
工賃だけで8,000ドル(120万円)もかかるのであれば部分的なリペアにとどめてもいいんじゃないかと考えたりしますが、やはりマクラーレンF1にそういった「妥協」は許されないのだと思われます。
マクラーレンF1の維持にはやっぱりお金がかかる
なお、現在マクラーレン本社にはF1用のガラスが少量保管されており、今回の2台はもちろん(破損したフロントガラスを)新品のガラスに交換されることになると報じられていますが、この作業をできる拠点もまた限られており、オーナーは別途「輸送費」というコストを考えねばならないのかもしれません。
マクラーレンF1の修理にかかる問題は「コスト」だけではなく「パーツが存在するかどうか」という大きな懸念があり、というのもパーツ在庫がどんどん減少し、そして当時のサプライヤーが再生産できなかったり、もしくはすでに廃業している例も少なくないため。
さらには再生産できるとしても、現代の規制によって(使用できない材料があったりして)そのまま再生産できないケースもあり、今後ますますマクラーレンF1の維持は困難になってゆくのかもしれません。※たとえば、当時のF1に採用されたオレンジメタリックにつき、現在認可されている塗料では再現できない
もちろんマクラーレンもこの状況について静観しているわけではなく、アルミ製燃料タンクとホイールなどの「要望が高い」パーツから再生産を開始しており、マクラーレンF1を「より完璧な状態で」存続させることに尽力しているようですね。
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参照:Motor1