| BMWは当初、クラシックミニとは距離を置いた展開を行っていたが |
ミニは先日「クラブマン」のフェイスリフト(マイナーチェンジ)モデルを発表したところですが、今回は「クロスオーバー」のフェイスリフトモデル試作車が目撃に。
前後バンパー、ランプ類を中心にカモフラージュされており、つまりは隠されている部分に変更が加えられると考えられ、クロースオーバーのテールランプもついに「ユニオンジャックへ」変更(オプション?)されることになりそうです。
サイドから見るとこう。
ドアやサイドシルなどは「変更されない」と考えて良さそうですね。
フロントはこう。
スパイフォトのみでは「どういった変更を受けるのか」はわかりませんが、ミニはその印象を全体的に「クラシックミニ」へと寄せており、新型クラブマン(画像)はフロントグリル内部の構造物がなくなり、よりグリル全体の統一感が増しています。
加えてフロントバンパーの造形もシンプルかつなめらかに変更されているようですね。
それを考えると、新型クロスオーバーのグリル形状もより「クラシックミニ」に近くなりそうですが、構造上、グリルの上下に分割というところは動かせないと思われ、であればスパイフォトにて隠されている「ロワーグリル」部分の変更が大きい(バンパーにインテグレートされて目立たなくなる?)のかもしれません。
そのほか、ヘッドライトについては「マトリクスLED」がオプションにて設定されるのでは?と言われていますね。
新型ミニ・クロスオーバーのパワートレインについても変更範囲は「大きくない」と思われ、本国では136馬力の1.5リッター3気筒、196馬力の2リッター4気筒などが用意されると予想され(もちろんディーゼルも継続)、PHEVの「ミニクーパーS EクロスオーバーALL4」については9.6kWhバッテリーパックが継続採用される見込みだと伝えられています。
ちなみにミニ・クロスオーバーJCWは一足お先に2020年モデルが発表されていますが、変更についてはエンジンのアップデートが主な内容となっており、外観はベースモデルのクロスオーバーのフェイスリフト実施を待ち、改めて行われることになりそうですね。
ミニは「原点回帰」を強調か
なお、ミニブランドは現在BMWが保有していますが、BMWがミニを展開するにあたり、(展開開始当初)「クラシックミニ」とは距離を置いたブランディングを行っていたように思います。
ただ、一昨年辺りから徐々にクラシックミニを意識した限定モデルがチョコチョコ登場するようになっていて、さらには「ユニオンジャック」をテールランプや、カブリオレではルーフに採用できるようになったりと「英国」を強く意識するように(”英国”については、BMWはミニ展開当初から意識はしていた。ただ現在ほどではない)。
さらにはクラシックミニ「60周年」を強く押し出し、ミニ・ハッチバック、ミニ・クラブマンのフェイスリフトではクラシックミニを連想させるグリルを用いたり、クラシックミニとの関連性を強めるプロモーションを行うなど、これまでになく「過去」を意識した動きが見られるのが最近のミニ。
現在、ライバルに対するプレゼンスを高めるべく、フェラーリ、ポルシェ、ランボルギーニは「過去のモデル」と現在のモデルとの結びつきを強調し、デザイン的な回帰すら行っていますが、これは「歴史ある」自動車メーカーにしかできないブランディングでもあり、ミニも(シトロエンやDS、メルセデス・ベンツ、アウディ、BMWの発売するコンパクトカーに対抗するため)ここに着目し、その方向性をやや変えてきたとも考えられます。
VIA:CARSCOOPS