| アウディがモータースポーツで培った知見を生かしたウルトラオフローダー |
いったいどうやったらこんな外観を思いつくのか想像もつかない
さて、アウディがはじめてダカールラリーに参加するためのレーシングカー「RS Q E-Tron」を発表。
なんといってもこれまでのラリー用レーシングカーとはまったく異なるルックスを持ち、そして「エレクトリック時代になっても捨てない」としたシングルフレームグリルも採用されています。
パワートレーンはフォーミュラEから
なお、このRS Q E-Tronのパワートレーンは2021年仕様のフォーミュラEマシン、Audi e-tron FE07から流用したもので、エレクトリックモーターを前後に搭載するというパッケージを採用。
ただし面白いのはレンジエクステンダー(発電機)としてアウディのDTM用マシンから拝借したTFSIガソリンエンジンを持っており、これによって発電した電力を持ってモーターを駆動することになるようです。
つまりこのRS Q E-Tronは「フォーミュラEとDTMマシンとのハイブリッド」のようなレーシングカーであり、アウディの得意な分野を組み合わせ、しかし効率よく仕上げたクルマだと言えそう。
ガソリンエンジンをレンジエクステンダーとして採用するといえど、区分としては「EV」で、このガソリンエンジンは4,500〜6,000RPMというもっとも効率の良い回転数にて作動することになり、バッテリーに供給される1kWhあたりのCO2排出量を200g以下に抑えています。
そしてこの2リッター4気筒ターボエンジンは車体ミッドに配置され、ガソリンタンクはフロントアクスル1.1メートル後方に配置。
エネルギーコンバーターには第3のモーター・ジェネレーター・ユニット(MGU)が搭載されており、RS Q E-Tronが走行する間にバッテリーを充電することになりますが、バッテリーパックそのものは50kWhそしてユニット含めて370kgだとアナウンスされています(車体重量はダカールラリーの規定によって2000kg以上)。
強大なトルクを活かしてオフロードを攻める
エレクトリックモーターの出力は670馬力だそうですが、ガソリンエンジンに比較すると(ケタ違いに)強烈なトルクを発生させることは間違いなく、オフロード走行との相性がいいのかもしれません。
とにかくそのルックスは「異様な風体」としかいいようがなく、「よくこんな形状を考えたな」という印象。
おそらくは今年のダカールラリーにおいて「台風の目」となることは間違いないと思われ、その活躍に期待したいところですね。
RS Q E-Tronを紹介する動画はこちら
参照:Audi