完成度が高いだけに価格も高価
ドイツのチューナー、「エブリタイマー・オートモビル(Everytimer Automobile)」がBMW 1シリーズ(135i)カブリオレをベースに、かの2002風ルックスを持つカスタムカー「ETA02カブリオ」を製作。
しかしながら単に「2002」を再現するのではなくLEDヘッドライトやLEDテールランプを備え、なんともレトロフューチャーな雰囲気となっています。
レトロなルックスの割に意外とパワフル
ETA02のエンジンは3リッター直6ツインターボ(306馬力)で、0-100キロ加速は5秒、最高速度は250km/h(リミッター作動と思われる)。
その性能としては「なかなかのもの」でこのルックスとこのパフォーマンスとの組み合わせはなかなかに刺激的。
現在エブリタイム・オートモビルは2台のプロトタイプを製作済みで、カーボンファイバー製ボディを持つ個体も製作予定。
今後「ETA02」は販売に移されるとのことですが、その価格はコンプリートにて約900万円ほどと言われ、さすがに「お安くはない」ようですね。
ただ、画像を見るに内装にも大きく手が入り、かかったコストを考えると納得ができるレベルだと思います。
BMW自身も「2002」をリバイバル
なお、BMWにとっての「2002」は非常に大きな意味を持ち、もともとは1600ccエンジンを持つ1602からスタート。
これが人気化したためにその後1802、2002と順当に排気量をアップしていったことになりますが、この「02」シリーズは日本でも「マルニ」と呼ばれて親しまれることに。
当初のボディサイズは全長4230ミリ、全幅1590ミリ、全高1410ミリというコンパクトなサイズを持ち、様々なバリエーションを展開するに至りますが、中でも有名なのは「2002ターボ」。
そしてBMW自身も「2002ターボ」を非常に重要な資産だと位置づけ、過去には「2002オマージュ」としてコンセプトカーを発表しているほどで、「02」シリーズはセールス面、そしてモータースポーツ両方において成功した稀有な車だと言えます。
そのほか、2002ターボと同時期(1970年代)に活躍した「3.0CSL」の人気も高く、BMWはやはりトリビュートモデル「3.0CSLオマージュ」も発表しています。
ただ、(コンセプトカーは発表するのに)なかなかBMW自身は市販車に対して「デザインのリバイバル」を行おうとせず、そこでエブリタイム・オートモビルのようなチューナーの出番となるのかもしれませんね。