| テスラのクルマはあらゆるシーンでその威力を発揮する |
先日、テスラ・モデル3デュアルモーターAWDパフォーマンス(モデル3のスポーツグレード)にてニュルブルクリンクを走行したドライバーがオンボード映像を公開しましたが、今回はBMW M2のドライバーが「先行するテスラ・モデル3デュアルモーターAWDパフォーマンスを追いかける」動画をアップ。
前回の動画でもモデル3の速さに驚かされたものの、今回もまたその優れたパフォーマンスを見せつけられることに。
テスラが短期間でこれほどまでに優れたクルマを作れたのはまさに謎
テスラ・モデル3デュアルモーターAWDパフォーマンスは、文字通り前後アクスルにモーターを備える4WDモデル。
出力は456馬力、0−100キロ加速は3.2秒、最高速度は261km/hというスーパースポーツ並みの性能を誇りますが、一方で一回の充電あたり走行可能距離は450キロという実用性の高さも持ち合わせているのが特徴。
なお、車体重量はバッテリーのせいもあって軽くはなく、1,847kgだと公表されています。
一方でBMW M2は直6/3リッターターボを搭載して出力は370馬力、0-100キロ加速4.4秒、最高速度は250km/h(リミッター作動)、駆動方式はFR、重量は1560kg。
そして動画ではニュルブルクリンクにて、BMW M2のドライバーが、先行するテスラ・モデル3デュアルモーターAWDパーフォーマンスを発見するところからスタートして追撃開始。
ブレーキングではなんとか差を詰めるものの、モデル3の圧倒的な加速の前には為す術もなく、どうやっても抜けないM2。
なおモデル3は並み居る先行車をバンバン抜いており、相当に速いペースで(もちろんM2も)走っているようです。
ちょっと前までは、いかにサーキットを速く走るかにおいては「荷重移動」「トラクションを逃さない」「ピークパワーを維持する」ということが重要視され、ブレーキングやハンドル操作、アクセル操作のバランスが大切でしたが、ことEVにおいては瞬時にピークパワーが得られるということ、そして4輪トルクベクタリングによって、アクセルを踏みさえすれば「荷重移動という概念を超え、駆動輪が独立してクルマの姿勢を制御し、クルマを引っ張る」ということもあって、クルマの走らせ方そのものが変わってしまったようにも思います。
なおEVでなくとも「(ガソリンエンジン車に採用される)4輪トルクベクタリング」は驚異的であり、「タイヤの限界性能ギリギリまでトルクを路面に伝達する」「外輪にトルクをかけることで無理やりクルマを曲げる」ことで速く安全に走れるようになっていて、技術の進歩は常識を覆してしまった、と感じる時代に突入したようですね。
こちらがどうしてもテスラ・モデル3を抜けないM2の動画、「Tesla Model 3 Performance in Track Mode on Nürburgring being chased by a BMW M2」。
こちらはテスラ・モデル3とBMW M2とのドラッグレース、「DRAG RACE - Tesla Model 3 vs BMW M2 Competition」。
やはりBMW M2はテスラ・モデル3に対して優位性を発揮できない状態ですが、自動車メーカーとして歴史の浅いテスラが、直線でも、そしてサーキットでも速いクルマを作ってしまったというのは衝撃的であり、その存在を認めないわけにはゆかない、と思います。