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メルセデス・ベンツがあの「ロータリーエンジン搭載」「時速400km達成」で知られるコンセプトカー、C111を現代に蘇らせるようだ・・・!公式ティーザー動画/画像が突如公開

メルセデス・ベンツがあの「ロータリーエンジン搭載」「時速400km達成」で知られるコンセプトカー、C111を現代に蘇らせるようだ・・・!公式ティーザー動画/画像が突如公開

| C111は、CW311とともに、ボクの心に残るコンセプトカーである |

現時点ではこのC111についてわかっていることは「ほとんど」ない

さて、メルセデス・ベンツ、そしてそのチーフデザイナーでありゴードン・ワグナーが1969年に発表された「C111」の現代版と思われるコンセプトカーのティーザー画像を公式インスタグラム上へと投稿。

これに先駆け、メルセデス・ベンツは(オリジナルの)C111の画像を立て続けに(インスタグラムに)投稿しており、その後にC111を連想させるオレンジを使用したコンセプトカー、そしてC111に用いられていた丸形の前後ランプを暗示していると思われる投稿を行い、さらにはゴードン・ワグナー氏が「時代を超えたC 111は、象徴的なラグジュアリーの新時代を鼓舞する準備ができている」というキャプションをつけています。

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メルセデス・ベンツC111とはなんぞや

そこでこのメルセデス・ベンツC111を振り返ってみると、これは1969年のフランクフルト・モーターショーに出展されたコンセプトカー。

C111はメルセデス・ベンツが未来の技術を問うために発表した一連のシリーズ(スタディモデルだともいえる)であり、パワートレインの相違を含めて16台が製造されていますが、ぼく的に、このウェッジシェイプは1968年の「アルファロメオ・カラボ」に触発されたものなんじゃないかとも考えています(この時代から、スーパーカー=ウェッジシェイプという流れができてきたように思う。なお、ランボルギーニ・カウンタックの登場は1974年である)。

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当初C111は3ロータリーターボエンジン(280馬力)を搭載して登場し、1970年にはこれが4ローター/350馬力にまでパワーアップ。

このウェッジシェイプは最高速を追求するために採用されたと考えて良く、実際に当時このC111は最高速300km/hを実現したとされ、さらに0-100km/h加速は4.9秒という規格外の速さを誇っています(同時代のランボルギーニ・ミウラの0-100km/h加速は6.9秒)。

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最終的には(燃費の悪さ、耐久性不足を理由に)メルセデス・ベンツはロータリーエンジン(ヴァンケルエンジン)を捨ててV8エンジンを搭載したC111/2を1973年に発表しますが、このエンジンは350SLに積まれていたM117型を借用したもので、出力は200馬力にパワーダウンすることに。

そしてメルセデス・ベンツはこのエンジンに満足できなかったのか、トルクに優れる5気筒ターボディーゼル(190馬力)を積んだC111/2Dを発表し、最終的には(1979年の)500馬力を発生する4.8リッターV8ターボを搭載したC111/4にまで発展することになりますが、このモデルはイタリアのナルド・サーキットにてなんと400km/hという(現代でも驚きの)速度をマークしています。

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ちなみにエンジンレイアウトは「ミドシップ」、しかしメルセデス・ベンツが(特殊なモデルを除き)量産ミドシップスポーツを実際に販売するには2022年のメルセデスAMG Oneまで待たねばならず、つまりメルセデス・ベンツは10年かけてC111をテストしたにもかかわらず、ついぞこのモデルが市販されることはなかったというわけですね。

ここまでメルセデス・ベンツが可能性を追求しつつも発売されなかった理由はひとえに「あまりに高価になりすぎて市販することが難しいから」だとも言われていますが(同じ理由でコンセプトカー”CW311”もお蔵入りになっている)、このC111については「どれだけ高価であっても手に入れたい」という人も少なくなかったようで、白紙の小切手をメルセデス・ベンツに送付した大富豪もいる、と報じられます。

現代版「C111」はどんなクルマに?

そこで今回公開されたティーザー画像/動画を見てみると、フロントには楕円形のグリルらしきものと(ちょっとレトロな)ドット表示のディスプレイが与えられ、そこには「ONE-ELEVEN(111)」という文字。

そしてこのフロント部には、C111に採用されていた丸いランプを(ドットにて)表示することもでき・・・。

リアだとやはりC111をイメージしたと思われる丸いランプ。

このテールランプも「ドット」にて表示されていて、別の画像では同じスペースに(やはりドットで)H243という文字が示されており、これはメルセデス・ベンツのピュアエレクトリックカー「EQA」のコードネーム。

なぜここにEQAのコードネームが表示されるのかは不明ではあるものの、(Aクラスの車体を使用する)EQA」との関連性がないのは明らかではないかと思われます。

ちなみにこちらはオリジナルのC111のテールランプ。

現時点ではこのC111コンセプトが「単なるコンセプト」なのか、それともワンオフプロジェクトなのか、少量生産ながらも市販されるのか、そのあたりは全くもってナゾのまま。

ただし、メルセデス・ベンツは過去のヘリテージを(現代のテクノロジーをもって)再現した超限定シリーズ「ミトス」の立ち上げを発表しているので、もしかすると「ミトス第一弾」がこのC111という可能性も否定できない、と考えています。

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参照:Mercedes-Benz(Instagram)

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