
Image:Mercedes-Benz
| 「技術の向上」によってエレクトリックハイパーカーがその輝きを発揮できるかに期待がかかる |
一方、ランボルギーニ、マクラーレン、そしてフェラーリはエレクトリックハイパーカー市場への参入には「慎重な姿勢」を見せている
さて、電動化に対する姿勢をやや軟化させたようにも見えるメルセデス・ベンツですが、V8エンジンの存続を明言する一方で電動化に対しても積極的に取り組んでおり、つい先日はメルセデスAMGのCEO、マイケル・シーベ氏が「メルセデスAMGの顧客はV8エンジンに惹かれているわけではなく、AMGのテクノロジーに心酔しているのであり、パワートレーンにかかわらず、最先端のテクノロジーを用いて最高のパフォーマンスを発揮できれば、ファンは必ずついてくる」と発言したことも。
そして今回、(ニュルブルクリンクにて自身のタイムを更新して市販車最速の座を確固たるものとした)メルセデスAMG Oneのパフォーマンスを超える可能性を持つハイパーEVの計画が報じられています。
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メルセデスAMGのCEO「我々の顧客はV8エンジンが好きなわけではないのです。我々のテクノロジーに惚れて車を買っているので、EV時代も安泰です」
| それも一理あるかもしれないが、実際には多くの顧客がV8エンジンを求めているものと思われる | ただし「長期的に見れば」メルセデスAMGの考えの方が正しいのかもしれない さて、BMW M部門とは異な ...
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メルセデス・ベンツは2020年代の終りまでに新しい電動ハイパーカーを発売する可能性
メルセデス・ベンツは「C111」の精神的後継者とも言える「メルセデス・ビジョン・ワンイレブンコンセプト」を発表していますが、このクルマは単なるコンセプトに終わらず市販されると言われており、「新開発のバッテリーとエレクトリックモーターを搭載し登場する」と見られています。※ただしこのデザインを踏襲するかどうかは定かではない
まずバッテリーについてはアメリカのシラ・ナノテクノロジーズから調達した円筒型セルを搭載した先進的なリチウムイオンバッテリーパックが装備されると報じられていますが、この会社とメルセデス・ベンツは数年にわたり提携関係にあり、同社の開発したシリコンバッテリーを搭載する可能性が報じられていて、興味深いのは多くのライバルのように「全固体電池(ソリッドステートバッテリー)を積まない」ということ。
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ポルシェとメルセデス・ベンツが「シリコン負極採用」の新型バッテリーを自動車業界ではじめて導入!メルセデスではEQGに採用し、従来バッテリー比で航続距離20%アップ
| 一方でポルシェは高性能スポーツカーや限定モデルにこのバッテリーの採用を限定し、つまりは「かなり高価な」バッテリーとなりそうだ | ポルシェ、メルセデス・ベンツがこういったバッテリーに手を出すという ...
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ソリッドステートバッテリーについは日産、トヨタ、BMWなどが実用化の最先端にあると言われ、しかし大手バッテリーメーカー、CATLによれば「実用化できる目処が立たない」。
よっていくつかの自動車メーカーそしてバッテリーメーカーはこの全固体電池に夢を見るのをやめ、「代替策」を模索しているというのが現在の状況ですが、その代替案のひとつがこのシリコンバッテリーだと目されています(まずメルセデス・ベンツは電動版Gクラス、G580 ウィズEQテクノロジーにこれを積むようだ)。
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EV用バッテリーシェアNo.1のCATLが「ソリッドステート(全固体)技術はEV業界が考える特効薬ではない」と衝撃発言。実現の難しさ、その危険性について言及
| 早ければ2020年に実現するとしていたメーカーも存在したが、現時点では実用化の目処は立っていない | もしかすると、このまま永遠に実現できない「幻の技術」となる可能性も Image:CATL さて ...
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そしてこれに組み合わせられるエレクトリックモーターは(メルセデス・ベンツがが2021年に買収した)ヤサ社から提供されるもので、この”円盤状”のモーターはAMGが現在使用しているモーターに比較して約半分のサイズと重量に収まるうえ、最大489馬力と800Nmのトルクを発生させることができ、その重量はわずか24kgだと言われます(以前の報道に比較して少しスペックが変更されたようだ)。
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メルセデス・ベンツ「ビジョン・ワン・イレブン」の真の凄さはそのエレクトリックモーターにある!従来のラジアル・フラックスにかわるアキシャル・フラックス・モーターとは
| アキシャル・フラックス・モーターはクルマのパフォーマンスはもちろん、その形状や挙動までをも変えてしまうだろう | メルセデス・ベンツは「恐ろしい武器」を手にしたと考えていい さて、メルセデス・ベン ...
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これらのエレクトリックコンポーネントを格納するのは「異なる長さやホイールベースの車両をサポートすることが可能な」AMG.EAアーキテクチャとなる可能性が高く、このプラットフォームはAMG GT 4ドアクーペの後継モデルにてデビューを飾ると見られているようですね。
なお、この「メルセデス・ベンツの新しい電動ハイパーカー」はポルシェが発売する予定の「ミッションX(市販時には名称が変更される可能性が大)」のライバルとして機能することとなり、ポルシェとメルセデス・ベンツとの戦いについても新しい章へと移行することとなりそうです。
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