| 逆にアメ車はリストに入っておらず、それは「アメリカの自動車メーカーは、売れないクルマを即刻販売終了にする」からだと思われる |
意外なことにアウディも「あまり売れていない」
さて、現在自動車メーカー各車が「北米市場における2024年第3四半期の販売結果」を続々発表しているという状況ですが(北米ではかなりスピーディーに発表される。次いで欧州、そして日本だと前四半期終了後の1ヶ月くらい後に発表されるのが一般的)、全般的にはどの自動車メーカーもかなり苦しい状況に陥っており、その中でも「売れている車種、売れていない車種」が明確に分かれることとなっています。
ちなみにテスラはの前年同期比6.4%増の46万2890台を納車しており、なんだかんだ言いながらもその強さを見せているようですね(上下はあるが、株価が堅調であることもテスラの確実性を示している)。
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フェラーリ、ポルシェ、アストンマーティン、トヨタ、テスラ、フォード、GM、BYD、NIO・・・。自動車メーカーの株価はこの1年でどういった理由でどう推移したのか?
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2024年の第3四半期ではこんなクルマが「売れなかった」
参考までに、2024年第3四半期で「売れた」のはフォードF-150、トヨタ・カムリ(なんと1日に800台以上が売れている)、シボレー・シルバラードといった”定番”の面々ですが、「もっとも販売がふるわなかったクルマ」のがリストです。※中には「生産が終了して在庫車を販売したのみ」など特殊な事情を持つクルマも含まれることには注意を要します。
メーカー | モデル | 販売台数 |
ヒョンデ | ネッソ | 89台 |
トヨタ | ミライ | 346台 |
フィアット | 500 | 439台 |
ジェネシス | G90 | 1,017台 |
アウディ | A7 | 1,040台 |
アウディ | A8 | 1,232台 |
レクサス | LC | 1,294台 |
レクサス | RC | 1,370台 |
BMW | XM | 1,385台 |
BMW | X4 | 1,471台 |
ミニ | クーパー4ドアハッチバック | 1,549台 |
レクサス | LS | 1,706台 |
アルファロメオ | ジュリア | 1,724台 |
スバル | BRZ | 2,323台 |
このリストを見ると、まずワースト1/2は水素自動車で、ネッソは「カリフォルニアでしか販売されておらず」、そしてミライは集団訴訟や大幅値引きが報じられるとおり消費者からの支持を得られていないことからも「納得」の結果です。
そしてジェネシスG90、アウディA7/A8といった高級セダンも「虫の息」ではあるものの、メルセデス・ベンツSクラスやBMW 7シリーズはこのリストには入っておらず、よって「まだ売れている」部類なのかもしれませんね。
意外と「売れてない」リストに日本車が入っている
ただ、レクサスは「売れていないクルマ」TOP10に3台も送り込んでおり、ここは「幅広い顧客の要望を満たすため、(売れなくとも)できるだけ多くの選択肢を用意する」というトヨタの方針を反映したところだと思われます。
そしてちょっと意外なのは「BRZ」で、兄弟車のGR86の「9,643台」のおよそ1/4にとどまっていますが、これはやはり(ウィルダネスシリーズの人気が高いことでもわかるように)北米ではスバル=4WDのイメージがあり、高い悪路走破性を備える実用的でタフなクルマという捉えられ方がなされているからなのかもしれません(実際にスバルではWRXの販売も34.2%減少しており、逆にフォレスター、クロストレック、アウトバックの販売が伸びている)。
参照:Motor1