メルセデス・ベンツの車両開発担当者がが「完全自動運転の実現には10年はかかる」と発言。
先日BMWも同様の発言を行っていますが、各社とも「(それまでは比較的実現できそうに思えた)実際に自動運転に取り組んでみて、初めてわかったハードル」があるのでしょうね。
さらには現在の自動運転レベルは「せいぜい1から3くらい」としており、「5までは到底及ばない」とも。
レベル5になると完全自動運転となるわけですが、たとえばドライバーのいないタクシーなどはこれに該当すると思われ、自分がこのタクシーを停め、そこに乗り込んで、目的地を告げ、そこへ運んでもらう場合、音声認識機能など様々な問題があり、現在ぼくらがタクシードライバーとやりとりしているようなことも全て「自動化」されるわけですね(外国の自動運転タクシーに乗って、不慣れな外国語で行き先を認識してもらえるか?という問題も)。
こういった諸々のことを考えても自動運転化というのは車のハードウエアだけの問題ではなく、ソフトウエアの進歩はもちろん、インフラの整備も必要となるわけで、国を挙げての取り組みや、共通化や方向付けを行ってゆく団体の設立が必要だとは思われます(すでにいくつかの団体は設立されてはいますが、覇権争いにならないよう統一も必要)。
なお「自動運転」について、現在一般に定められるレベルは下記の通り。
ドライバーが運転に関する全ての操作を行う。
レベル1
加速・操舵・制動のいずれかを車両側が行う(自動ブレーキ含む)。
レベル2
加速・操舵・制動のうち、複数を車両が行う。
アダプティブ・クルーズコントロールもこれに該当。
レベル3
加速・操舵・制動を全て車両が行うが、緊急時や自動運転システムの限界時にはドライバーが操作を行う。
なお事故時の責任はドライバー。
レベル4
完全自動運転を車両が行い、ドライバーは運転に関与しない、または存在しない。
レベル5(新設)
レベル4に加え、走行に関して限定条件がない「完全自動運転」。
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BMW自動運転部門の博士「完全自動運転実現には10年は必要」。一方テスラは今年にも実現?
BMWの自動運転部門チーフエンジニア、ダーク・ヴィーゼルマン博士によると、「我々は、少なくとも完全自動運転(レベル5)を実現するには10年かかる」とのこと。
この「我々」とはBMWというよりは自動車業界全般を指していると思われますが、BMWはむしろ他社よりも自動運転に関して進んでおり、2021年には「レベル4」の自動運転車を登場させる、としています。
なおプロモーションも関係していると思いますが、やはり自動運転という「テスラ」がもっとも進んでいるようには思われ、テスラCEO、イーロン・マスク氏による「レベル5の自動運転機能を備えた車を2017年に登場させる」という発言もあり、どこかで何らかのブレイクスルーはあるかもしれません。