ポルシェの専門家のみの間を渡り歩いた911S
1974年のポルシェ911Sがオークションに登場予定。
これは1,010台のみが製造され、まずはポルシェのファクトリードライバーであったニック・ファウアー氏へと販売。
その8年後にポルシェ・スペシャリストのデビッド・パティソン氏の手に渡ったという経歴を持っています(つまりポルシェに明るい人びとの手のみを渡り歩いてきた)。
予想落札価格は新車のポルシェ911GTSと同等
パティソン氏は現在至るまでこの911Sを所有し、その所有期間を通じて適切なメンテナンスを実施。
エンジンやインジェクション、ギアボックスはオーバーホール済みとなっています。
現在のところ予想落札価格は最高で1800万円ほど。
日本だと新車の911カレラGTSあたりの価格となりますが、この911Sのバックグラウンドを考えると、そして長期的に保有することを考えると、911Sはかなり魅力的な選択肢かもしれません(意外と70年代の911は売り物が少ない)。
901世代の911とは?
このタイプのポルシェ911(901)は1963年に356の後継として登場。
1963年に始まる「Oシリーズ」、1967-1968年の「Aシリーズ(いわゆる”ナロー”ポルシェはここまで、とする人も)」、1968-1967年の「Bシリーズ(ホイールベースが延長され大きく操縦安定性が向上)」、1969-1970年の「Cシリーズ(マニュアル・トランスミッションが強化)」、1971年「Dシリーズ」、1971-1972年「Eシリーズ(排気量が2341ccに拡大)」、1973年「Fシリーズ(ここで”あの”ナナサンカレラ登場」、1973-1974年「Gシリーズ(ここから5マイルバンパー装着の”ビッグバンパー”)」、1975-1976年「Iシリーズ(ボデイに亜鉛メッキが採用されサビに強くなった)」、1977年「Kシリーズ」、1988年「Lシリーズ」という構成となっています。
年式からすると今回の911Sは「Gシリーズ」にあたり、熟成が進んだ年代。
なお901型においては「Bシリーズ以降」を強力に勧める、とかのポール・フレール氏も発言していますね。
【まとめ】どんなものがある?オークションに登場した希少なポルシェたち
ナナサンカレラ(ポルシェ911カレラRS2.7)の中でも希少な「軽量モデル」が競売に。生産わずか200台
オランダでパトカーとして使用されていたポルシェ911が競売に。制服やヘルメットも付属
ポルシェ911 2.7RSカレラの価値はここ10年で7倍ほどに。1億円突破も目前