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【競売】初代ルーフCTRの予想落札価格は1.3億。これから価格が上がるのは間違いない

2018/08/20

| 初代ルーフCTRの価格が上昇中。これは「当然」だといえそう |

初代ルーフCTRがオークションに登場する予定ですが、その予想落札価格はなんと1億1000万円から1億3000万円。
ルーフ(RUF)はポルシェからパーツ供給を受け、それを独自の理論と技術に基づいて加工・組み立てを行う「自動車メーカー」。
ポルシェのクルマをチューンすることも多いために「チューナー」だと思われがちですが、実際はちゃんと登録された「自動車メーカー」で、一つの独立したメーカーとして扱う方が正しい、と考えています。

なお、「ワイルドスピード スカイミッション」で一躍有名になったライカン・ハイパースポーツ、そしてその後継となるフェニア・スーパースポーツはルーフ製エンジン(ポルシェの水平対向6気筒がベース)を積むことで知られますが、その車体構造や内装はルーフCTR3によく似ていて、よってこれらの設計や製造はルーフが強く関与しているのでは、と想像

そんなルーフですが、1987年に発表した「初代CTR(今回オークションに出品されるクルマ)」は当時世界最速であったフェラーリF40の時速323キロ(実測)を超える時速340キロを叩き出したうえ、その後も改良型が時速342キロと記録をさらに更新し、最高速だけではなくニュルブルクリンクのラップタイム最速記録を塗り替えるなど運動性能の高さも証明。

その際に使用された個体が明るいイエローにペイントされていたことから「イエローバード」と呼ばれるようになっており、その後ルーフは2017年に「CTR 2017」としてボディカラー、ルックスともに初代CTRへの敬意を払ったモデルを発売していますね。

なお、「CTR」は「カレラ・ターボ・ルーフ」の略で、エンジンは水平対向3.4リッター(ボアを拡大している)。
名称の通りターボをツインで装備し出力は710馬力が公称値となっていますが、ルーフの提示する数字は「最低保証値」で、いかなる悪条件でも「出せる」数字。
よってよりよい環境(というか普通の環境)であれば、公称値よりもかなり良い数字が出た、とされていますね。

なお、ポルシェとして生を受けた個体がのちに「ルーフCTR」として生まれ変わったケースもあるようです。

ルーフCTRのスペックは下記の通り。

全長:4151ミリ
全幅:1692ミリ
全高:1310ミリ
重量:1150kg
エンジン:3.4リッターツインターボ
出力:469馬力
トランスミッション:5MT(のちに6MT化)
最高速度:時速343キロ
0-100キロ加速:4.1秒
ルーフは空力にこだわることでも知られ、ドアミラーはこんな感じで「最小限」。
ルーフ(屋根のほう)にある雨どいも削って空気抵抗を減らし、さらにベースは「911ターボ」なのに空気抵抗を嫌って(ターボ用のワイドボディではなく)ナローボディを採用しているほど。

ルーフCTRの内装を見てみよう

こちらはフロントトランク内ですが、グレーカーペットで覆われています。
付属品も揃っているようですね。

インテリアはグレーにブラック。
シートは当然ながらレカロ製です。

内装カラーにマッチしたロールケージ。
ルーフは「走り」に特化したメーカーですが、各部の仕上げもその性能に見合った高品質なもの。

一応リアシートは残されているものの、足元の消火器やロールケージを見ると「座るのは難しそう」。

なんらかの調整スイッチ。
このデバイスは初見です。

現在空冷世代のポルシェ911はどんどん価値を上げており、さらには「ジンガー」はじめとする空冷911のカスタム人気も加熱している状態。
加えて「ジンガーDLS」や「ルーフCTR 2017」というクルマの登場もあり、そのルーツとも言える初代CTRは今後も価値が上がることはあれど、下がることはまずないのでは、と考えています。

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