| これほどまでに心を刺激するポルシェ911には出会ったことがない |
「このクルマだけは、いかなる犠牲を払ってでも手に入れなければならない」。
人生のうち何度かはそういったクルマに出会うことになるかと思いますが、今回紹介するポルシェ911S”R”も、ある種の人々にとってはそういった一台かもしれません。
現在米自動車売買サイト、Bring a trailerにて(オークション形式で)販売されており、その価格は現在550万円ほど。
ただし1000万円を超えてもおかしくはないと考えており、ここでその仕様を見てみましょう。
これでもポルシェの「お墨付き」
この911SRは、前オーナーの手によって改造されたカスタムカー。
その多くのパーツが置き換えられ、オリジナルとは大きく異なる仕様を持ちますが、なんとこの状態でポルシェのクラシック部門による証明書付きとなり、その完成度や程度の良さを知ることが出来ます。
なお、前オーナーはこのポルシェ911にて、20年近くもレースに参戦してきた、とのこと。
もとは別のイエローだったそうですが、前オーナーはこれを「シグナルイエロー」に再ペイント。
フロントバンパーが交換され、給油口はフロントフード中央に(燃料タンクはレーススペック)。
ボンネットは「ボンピン」仕様となりドライビングランプが追加されています。
フロントフード〜ルーフ、エンジンフードにブラックのラインが入り、リアバンパーのセンターもブラックに。
エンジンフードもクイックリリース仕様ですね。
もちろんエキゾーストシステムも交換されているようです。
車高は相当に落ちていることがわかるショット。
ホイールからチラリと覗くブレーキキャリパーも「イエロー」で、全体的にかなり統一感のある仕上がりです。
テールランプは「911R」スタイル。
ドアノブには軽量化のためにホールが穿たれていますが、その処理も美しく、まるで「ファクトリーレベル」の仕上がりです。
リアウインドウは軽量品に交換され、ストラップにて固定。
このストラップにも軽量化がほどこされ、しかしその仕上げはやはり秀逸です。
サイドには「PORSCHE」文字の入ったストライプ。
タイヤにはイエローのレターが入ります。
ホイールはフックス製だと思われますが、一般的な「シルバーとマットブラック」のコンビではなく、ポリッシュ仕上げのようですね。
フロントフェンダーには「ペガサス」の骨格?
そしてもっとも秀逸なのが、このエンジンフード上のアクリルカバー。
ジンガー・ビークル・デザインっぽい円形の穴が設けられたデザインで、芸術性すら感じさせますね。
内側にはメッシュがインサート。
ポルシェ911S"R"のインテリアはこうなっている
インテリアも外装に負けず劣らずクラシカルかつレーシー。
軽量化とともにサーキット走行用の装備がいくつか追加されているようです。
シートはフルバケット、そしてハーネスの金具はレトロな昔風。
シフトノブはポルシェの定番「カリンとバルサとのコンビ」ですね。
ステアリングホイールは定番のMOMO製。
5連メーターの右端にある赤い物体は何なのか不明です(シフトランプかも)。
室内には消火システムやロールケージが組み込まれ、本格的にレースに参加していたことがわかります。