| ここに至るまでは様々な事業で失敗してきたようだ |
さて、先日ポルシェ935が納車されたばかりの富豪、マニー・コシュビン氏。
まだまだブガッティ・シロン、マクラーレン・スピードテール、フォードGT、ケーニグセグ・ジェスコ、メルセデスAMG Oneなどの納車が控えている状態ではありますが、まずは届いたばかりのポルシェ935を紹介。
あわせて、どうやってここまでの富を築いたのかについても語っています。
ポルシェ935の細部はこうなっている
ポルシェ935はポルシェが70周年を迎えるに際し、「サプライズ」にて発表したクルマ。
限定77台という希少車で、ベースは911GT2 RSとなるものの、公道走行が必要な要件を満たしておらず、したがって「サーキット走行専用」というスパルタンなモデルでもあります。
そこで今回はインテリアを中心に紹介していますが、ダッシュボードの上面を除くとそのほかはすべて作り変えられているようですね。
この個体は77台のうちの61番目。
フロアカーペットの類は一切ナシ。
サイドシル付近には無線やドリンクシステム用のソケット。
サーキット走行用なのでシングルシーター。
セーフティネットも付属します。
ちなみにシフトノブはバルサとカリンとの積層材(軽量)が使用され、これはポルシェのレーシングカーに採用される伝統でもありますね。
現代ではこれよりも軽い素材があるため、わざわざこの積層材を使用する必要はありませんが、ポルシェは過去モデルへのオマージュとしてこれを用いている、ということになりそうです。
なお、マニー・コシュビン氏は妻も乗せることができるよう、助手席用シートも購入済み。
【動画】ポルシェ935の納車を控えた米富豪。もともと助手席がない935に「妻のためにシートを購入した」。その価格110万円ナリ
センターコンソールにはキルスイッチなど。
こういった部分を見ると、911GT2RSベースと言うより、911のレーシングカー「911RSR」がベースなんじゃないかとも思えます。
こちらはテールパイプ。
やはりポルシェが過去に製造していたレーシングカーへのオマージュですね。
マニー・コシュビン氏はこうやって富豪にまで上り詰めた
なお、マニー・コシュビン氏はイランからの移民。
14歳のとき、戦争を避けて父親とともに米国にやってきたそうです。
当時は住むところがなく、車上生活を行うという事実上の「ホームレス生活」を過ごすことに。
その後はじめて得た仕事はKマートでの「カート集め」と「床のモップがけ」だった、とのこと。
その後様々な仕事を経験してお金を貯め、はじめてのクルマを購入。
このタキシード、そしてオープンカー、ボディカラーやインテリアカラーを見るに、当時から「上昇志向」が強く、かつ好みが確立されていたのかもしれません(発注しているブガッティ・シロン・エルメスも内外装真っ白)。
ただしあるとき、「誰かのために働いていてもけしてリッチになれない」と悟り、自分で起業することを決意。
これが「自分の主は自分だけ」と決めた瞬間だということになりそうです。
しかしながら起業すると決めたものの何をしたら良いかはまったくわからず、最初にはじめたのが「ピーナッツを売り歩く」。
ただしこれは許可がなかったために半年で廃業することになり、しかし200万円ほどの現金を貯めた、とのこと。
そしてそのお金を元手にガソリンスタンドを買おうとするも詐欺によって全財産を失ってしまいます。
その後も再起を図り、またお金をためてスーパーマーケットを開業するも1年で失敗。
債権者への対応に追われる日々となるも、債権者の一人が「無一文から不動産業でのしあがった」という話を聞き、マニー・コシュビン氏は不動産投資を開始することに。
これが人生における転機だったそうですが、そこからは順調に財産を積み上げ、28年後の現在では総額33億円の価値があるクルマたちに囲まれ、37億円の豪邸を所有するまでに成り上がっています。
現在はチャリティにも積極的に取り組んでいるそうですが、これは自分が少年時代に苦労したぶん、世の子どもたちには苦労してほしくないという想いがあるようですね。
VIA: Manny Khoshbin