| 話は聞いていたが、はじめて見た |
最近ちょっとした流行の「カーディティーリングショップの施工動画」。
人気な理由としてはやはり「普段見ることができないレアカーが入庫し」、その様子をぼくらが自宅にいながらにして見ることができるためだと思われますが、今回ロンドンのディティーリングショップ、Yiannimizeが公開したのは「ポルシェ・カレラGTZ」。
このカレラGTZは、カレラGTをベースにザガートが6台のみカスタムしたもので、「レア中のレア」なクルマです(はじめて見た)。
ベースモデルのカレラGTからの変更はさほど大きくはない
ベースとなるカレラGTとの違いについて、フロントバンパー、エンジンフード、リアディフューザー、テールパイプといったところが主なものですが、このフロントバンパー先端はノーマルよりも「ちょっと上がっていて」、つまりは日常的に乗るのに”フロントを擦りにくい”仕様を持っているということになります。
なお、カレラGTには段差越えや坂道でフロントを擦らないようにするための「フロントリフター」が用意されておらず、そのため北米ではけっこうな問題になったという話もあるほど。
リアにはたしかに「Carrera GT"Z"」の文字。
エンジンフード中央には「PORSCHE)」文字。
この個体はダークグリーンのボディカラーにブラックのホイールという、なんとも渋い仕様を持っていますね。
そしてYiannimizeではプロテクションフィルムの施工を行うことになりますが、エンブレムを外すなど「フィルムを貼ったことがわからないよう」とことん手間をかけてゆきます。
ヘッドライト等のパーツはスキージーで傷をつけないようにマスキング。
こちらが希少なポルシェ・カレラGTZにプロテクションフィルムを施工する動画。
ボディがダーク系だけあって細部がわからないのが残念ですが、まずほかではお目にかかれないクルマだと思います。
ポルシェとザガートとの関係性は?
ザガートというとジャガーやアストンマーティンの車両ばかりを手掛けているという印象もありますが、1958年には「356 A Speedster Zagato」を発表したこともあり、ポルシェとは無縁ではないこともわかりますね。
ザガートは1919年イタリア・ミラノにて創業しており、ピニンファリーナやジウジアーロ、ベルトーネと同じく「カロッツェリア」という分類になりますが、航空機の機体製造を請け負っていたこともあり、早くから空力を考慮したデザインを行っていたことでも非常に有名(そのために丸っこいデザインが多い)。
ピニンファリーナのように「フェラーリとガッツリ」という感じでもなく、イタリア国外においても幅広く作品を提供しており、その相手先/コラボレーション先はアストンマーティン、マセラティ、アルファロメオ、ランチア、アバルト、フィアット、ベントレー、ランボルギーニ、はてはアフリカの私企業やバイクのMVアグスタまで。
デザイン的には屋根がポッコリ盛り上がった(時にはリアウインドウまで)”ダブルバブルルーフ”がその特徴となっています。
日本の自動車メーカーとも縁が深く、日産(オーテック)からはステルビオ、トヨタとは「ハリアー」「MR-S」をベースにしたコンプリートカーが発表されていますね。
Source: Yiannimize