992世代のポルシェ911「後継モデル」のコードネームは何番に？なんと901〜999の間でポルシェが使用していないのは24個しかない

｜　ということは、「ポルシェ999」も存在していたのか　｜

さて、現行911のコードネームは「992」ですが、この次のコードネームはどうなるのかということが話題に。

参考までに、これまで911のコードネームは901、930、964、993、996、997、991、992といった変遷をたどっています。

ちなみにポルシェが与えるコードネームはもともと「設計の順番」ですが、1〜6は「欠番」。

これはなぜかというと、「ポルシェ設計事務所」として活動を始めた頃、最初の顧客から注文を受けた際、そのコードネームを「1」にしてしまうと、全く経験がないことがバレてしまうため、「7」からはじめたと言われます。

「9」を使用したのはポルシェの意向ではなかった

そこからしばらくポルシェはこの「連番制」を採用し、よって「356」は356番目の設計ということになりますが、「550」については550番目というわけではなく、車体重量が550kgだったからだと言われ、このあたりから「例外」が登場するようですね。

さらに時は流れ、ポルシェは初代911である「901」をリリースしますが、これも「901番め」の作品というわけではなく、フォルクスワーゲンのタイプナンバーシステムにあわせたもの。

当時ポルシェはフォルクスワーゲンとの提携を考えており、フォルクスワーゲンの管理方法に自社製品を組み込むことを考え、そこで「フォルクスワーゲンでは未使用だった」900番台を使用することに。

そこで誕生したのが「901（6気筒プロジェクト）」と「902（4気筒プロジェクト）」であり、これによってパーツ管理システムも「901.xxx.xxx」「902.xxx.xxx」といったナンバリングにて行われることになり、フォルクスワーゲンとの（パーツ共有などの）乗り入れも容易になったということなのかもしれません。

このほか、917へのオマージュという意味合いを込めての「918」、かつてのレーシングカー「718」の意思を受け継ぐモデルとして「718ケイマン」「718ボクスター」といったモデルも登場し（ただし718のコードネームは982）、「924」「928」のように、末尾が気筒数を示すコードネームも採用されるなど、かつての命名法則に合致しないものが登場したり、車名とコードネームとの境界も曖昧となっています。

911はもともと901だった

もう一つ参考までにですが、「911」というコードネームが使用されるようになったのも「偶然」に近い出来事からで、ポルシェはまず901を1964年から製造し、その後パリ・モーターショーへと出展することになりますが、そこでこの「901」というクルマを見たプジョーが「間にゼロの入った数字3桁の組み合わせはプジョー特有のものであって、これを使用するのはまかりならん（実際に商標登録されていた）」という通達をポルシェに対して行い、ポルシェがこれを受け入れて「911」というナンバーへと切り替えています（米国の救急番号でもあり、覚えやすい数字ということで911を選んだようだ）。

ちなみに車名は「911」へと改められたものの、コードネームは「901」のままだったので、この時点からポルシェは「コードネームと車名を切り分けて考える」方法を取り入れることとなったのかもしれませんね。

「900番台で空いているのは24個しかない」

そこで「992以降のコードネームはどうなるのか」ということですが、ちょっと驚きなのが、901から999までで、ポルシェが使用していないのはわずか24個しかなく、985、983、978、977、976、975、973、972、967、963、950、949、943、941、929、927、925、922、921、920、913、905、903のみ。

知らないところでポルシェはけっこう900番台のクルマを作ってたんだなという印象ですが、おそらくは992の次の世代である次期911について、これら24個の中からどれかひとつが採用される可能性が大。

当然ながらこれはポルシェの決めることであり、命名法則も今や明確ではないために「どれが選ばれるのか」を推測することすら難しい状況で、その結論を知るにはあと4〜5年かかることになりそうです。

参照：Reddit, Car Advice