| 思ったよりも718ケイマンとの差別化は大きそうだ |
「最終」「限定」という触れ込みにて、911の領域に侵食することが許されるか
さて、新型ポルシェ・ケイマンGT4”RS”がニュルブルクリンク、そしてその近郊にて目撃されることに。
このケイマンGT4RSは、現行982世代の終わりを記念するモデルだと言われていて、もちろん生産台数が限定され、今年の秋頃に発表そして納車は2022年からだと言われています。
なお、今回目撃されたケイマンGT4RSはほぼカモフラージュがない状態であり、このまま発表→市販されると考えて良さそうですね。
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気になるのはそのパフォーマンス
なお、ケイマンGT4RSでもっとも気になるのはそのパフォーマンス。
現在718ケイマンGT4は420馬力を発生する4リッター自然吸気エンジンを搭載しており、当然ながら718ケイマンGT4RSはこれを大きく上回る可能性が大。
加えて、「自然吸気ガソリンエンジン単体で走る最後のケイマン、そしてGT4、さらにGT4RS」になるだろうということを考慮すると、今後長きに渡ってコレクション価値を発揮するであろう仕様が与えられるのは間違いなく、ポルシェは最大限のパワーアップを行うものと思われます。
ただ、ポルシェには明確なヒエラルキーが存在し、それは「下位モデルは上位モデルを超えてはならぬ」ということ。
これはそのモデル間の「グレード」にも該当するのですが、718ケイマンの場合は「911を超えてはいけない(911の領域を侵してはならない)」ということですね。
よってケイマンのパフォーマンスを「911を超えないよう」慎重に調整されているのですが、この流れも981世代から少し変わってきており、ケイマンの上位グレードであれば、911のエントリーグレードを上回る場合も見られるように。
しかしケイマンGT4RSといえど、やはり911で「GT」と名がつくグレードを超えるパフォーマンスが与えられる可能性は(残念ながら)高いとは言えず、よって911カレラGTS以上を期待するのは難しそう。※参考までに、718ケイマンGT4のニュルブルクリンクにおけるラップタイムは7:32.00、991世代の911カレラSだと7:31.41
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「限定」は免罪符に?
ただ、今回の718ケイマンGT4RSのスパイフォトを見ると、これまでに明らかになっていなかった、リアクォーターウインドウに取って代わるエアインテークの存在が明らかに。
これはもちろん「エンジンが大量のエアを必要とする」「もしくは冷却のためにフレッシュエアを要する」ということを意味しており、イコール「出力が尋常ではなく高められている」ことに対する裏付けだとも考えられます。
ただ、ポルシェとしてはケイマンに「911を超えるパフォーマンス」をおおっぴらに与えることはできず、そこは相当なジレンマを抱えているということになりそうですが、今回のケイマンGT4RSについては、「限定」を強く主張することで、911を上回るパフォーマンスを獲得する可能性もありそう。
つまり、「カタログモデルではない」「販売が限られている」という免罪符によって、本来のポテンシャルを発揮(開放)することが許されるのでは、ということですね。
ちなみに、今回のスパイビデオを見ると、フロントバンパー左右もかなり大きく張り出しており、ベースとなる718ケイマンGT4とはかなり異なる印象を持つこともわかります。
718ケイマンGT4RSがニュルブルクリンクを周回する動画はこちら
参照:CarSpyMedia