| このクルマのオーナーは常にシンガー・ヴィークル・デザイン創業者の顔を見ながら運転することに |
さすがにここまでユニークな仕様は見たことがない
さて、ポルシェ911のレストモッドを専門的に手掛けるシンガー・ヴィークル・デザインが最新作「ハリウッド・コミッション」を公開。
ボディカラーはバハマイエロー、ストライプはライトゴースト、PORSCHE文字はグリーンというカラーリングを持っており、インテリアはアンデスグリーン、そして搭載されるエンジンは4リッターフラットシックス(空冷)、トランスミッションは6速マニュアル、駆動輪は後輪のみ。
シンガー・ポルシェ911「ハリウッド・コミッション」はこんな仕様を持っている
このシンガー・ポルシェ911”ハリウッド・コミッション”につき、ベースモデルは明かされていないものの、おそらくは964世代の911。
それを初代911風に巻き戻しているということになりますが、センターマウントの給油口などシンガー独特のデザインも盛り込まれます。
フロントバンパー~サイド~リヤバンパーにまで車体をぐるりと「ゴースト」ストライプが囲みます。
バンパレットはボディカラー同色仕上げですね。
リアにはダックテール形状を持つスポイラー、そしてデッキには「PORSCHE」文字。
ニッケル製、そして24Kメッキが施された「Singer」、そして「REIMAGINED」ステッカー。
エンジンフードのルーバーには「4.0」バッジ、そしてルーバーの奥には「例の」ホールが穿たれた透明のプレート。
ホイールはフックス風デザインを持ち、リム部はチタンカラー、ディスク面はマットブラックとチタンとのコンビ。
ブレーキキャリパーはNATOグリーン、そしてブレーキディスクはカーボンセラミック。
前後フェンダーはもちろん「フレア」仕様。
テールパイプはデュアル出し。
素材はチタンで溶接跡も平坦に均され、出口にはポリッシュ加工、そしてインナーはパンチメタルという凝った構造を持っています。
ヘッドライトベゼルやターンシグナルのフレーム、ウインドウフレーム、ドアミラーなどはマットなチタンフィニッシュとなり、ホイールとマッチした仕上げに。
https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/51716554298/in/dateposted-public/シンガー・ポルシェ911「ハリウッド・コミッション」のインテリアはこうなっている
そしてこちらはシンガー・ポルシェ911”ハリウッド・コミッション”のインテリア。
センターコンソール等はボディカラー同色のバハマイエロー、そしてレザー部分のメインはアンデスグリーンです。
シートはカーボンファイバー製の軽量バケットシート(シートバックはピアノブラック)で、センター部にはオーダーメイドの「編み込み」レザーが使用され、ボディカラーとマッチしたバハマイエローのストライプも入ります。
ドアパネル上部はウインドウへの映り込み防止のためかブラック仕上げ、そしてその下はアンデスグリーンとバハマイエローの編み込みレザー。
スイッチ類のベース、スピーカーグリルはチタンカラーです。
ダッシュボード上部にもブラックレザー、そしてその下には編み込みレザー。
ここにも「Singer REIMAGINED」のバッジが取り付けられます。
リアにはロールケージ(アンデスグリーンのレザーで覆われる)、そしてそれには不似合いなチャイルドシート、さらにはシュロス製のハーネスも。
フロントトランク内も美しくカスタムされ、アンデスグリーンレザー(一部ダイヤモンドステッチ)にボディカラー同色のタワーバーが装着されています。
メーターにはシンガー・ヴィークル・デザイン創業者の顔
そしてこのシンガー・ポルシェ911”ハリウッド・コミッション”で触れずにいられないのがこのメーター。
センターのタコメーターには、シンガー・ヴィークル・デザイン創業者であるロブ・ディッキンソンの叫ぶ顔”スクリーミング・ロブ”が描かれていますが、このシンガー・ポルシェ911”ハリウッド・コミッション”そのものが「2003年に、ロブ・ディッキンソンによってレストアされた1969年製のポルシェ911E(下の画像)」へのオマージュだといい、よってこういった仕様を持っているわけですね。
このクルマのオーナーは常に「スクリーミング・ロブ」を視界にい入れながら運転するということになりますが、シンガー創業者であるロブ・ディッキンソン自身がちょっと変わった経歴を持っていて、もともとはロータスのデザイナーとしてそのキャリアをスタートさせています。
なお、「変わった経歴」というのは、ロブ・ディッキンソン自身が1990年にいったん自動車業界を離れて「キャサリン・ホイール」というロックバンドを結成したこと(ロブ・ディッキンソンは、アイアン・メイデンのボーカリスト、ブルース・ディッキンソンのいとこでもある)。
ここでいくつかアルバムを出したのち(けっこう成功した部類に入る)2000年に解散することとなり、その後スタートさせたビジネスが「シンガー・ヴィークル・デザイン」。
参考までに、この「シンガー(Singer)というネーミングは、自身がバンドにてヴォーカルを担当していたこと、そしてポルシェのエンジニア(ジンガー)の名に由来します。
-
ジンガーによる「究極のポルシェ911」、DLSがついに納車開始!ウィリアムズ製エンジンやカーボンボディを持つ至宝の一台。ただし価格は2億円
| このシンガー911DLSは、悪魔に魂を売ってでも手に入れたい一台だ | さて、ポルシェのレストモッドにて世界中にその名を轟かせるジンガー・ヴィークル・デザイン。今回はポルシェ911DLSの顧客向け ...
続きを見る
シンガー・ヴィークル・デザインは腕時計にも進出
このロブ・ディッキンソンはポルシェの他にも腕時計に対して強い興味を示しており、これまでにもいくつか腕時計をリリースしています。
今回は「シンガー・トラック1クロノグラフ」シリーズより2つのニューモデルが登場しており、ひとつはこのブラックセラミックケースとゴールドアクセントの「ブラック」。
そしてもうひとつはグレード5のチタンケースとサンレイ仕上げのレッドダイヤルを使用した一本。
いずれも25個のみの限定生産に留められています。