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996世代のポルシェ911は今年で25周年!「なぜ当時のボクスターと同じ顔だったのか」「想定した台数の倍以上売れた」など秘話が公開

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996世代のポルシェ911は今年で25周年!「なぜ当時のボクスターと同じ顔だったのか」「想定した台数の倍以上売れた」など秘話が公開

| 1990年代、ポルシェは倒産寸前まで会社が傾き、トヨタやホンダに買収をオファーされたことも |

当時、ポルシェは販売台数を稼げる「安価なクルマ」を絶対的に必要としていた

さて、ポルシェが996世代の911について25周年を迎え、あらためて996世代の911を振り返るコンテンツを公開。

996世代のポルシェ911は1997年に発売されていますが、最大のトピックは「水冷化」されたこと。

水冷化を行った理由としては「排ガス規制への対応」であり、やむを得ない事情であったものの、これによってエンジンにはクーリングのためのウォータージャケットが設けられて空冷ポルシェの一つの特徴であった「シャーン!」という、エンジンが鋭く回転する際に聞かれたメカニカルノイズが聞かれなくなっています。

加えてラジエター液を循環させるためのポンプの動力源はエンジンから取らねばならず、これによってカミソリのようなレスポンス、あっという間の回転落ちがなくなってしまい、これもポルシェファンの多くを憤慨させたところ。

参考までにですが、当時「水冷化に反対するポルシェファナティックからの襲撃から身を守るため」ポルシェの重役が特別にオーダーした防弾仕様の911カレラが存在するほどなので、日本以上に海の向こうでは「水冷化は一大事」だったのでしょうね。

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防弾仕様のポルシェ911
【動画】ポルシェは過去に1度だけ防弾仕様の911を作っていた!「水冷化に反発した暴徒から身を守るため」にポルシェ重役がオーダーしたと言われているが

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ただしボクは水冷世代からポルシェに入っている

ちなみにですが、ぽくのポルシェ歴は「水冷化」とともにはじまっており、それは水冷ポルシェの信頼性を高く評価しているから。

さらにいえばランボルギーニ歴も「アウディ傘下に入ってから」スタートさせているので、ぼくは過去にとらわれず、常に未来を見ている、ということになります。

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そして今回公開されたコンテンツにおいて、ポルシェの技術製品企画、車両コンセプト、特別プロジェクトを含むパッケージ責任者であるアウグスト・アハライトナー氏は当時を振り返り「古い習慣と決別する時が来たのです」。

同氏は996の車両コンセプト全体の戦略責任者でもあり、水冷化を推進したその人でもありますね。

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なぜ996世代のポルシェ911はボクスター(986)と多くを共有したのか

なお、当時のポルシェはお金がなく、1990年代(993が現役だった時期)には経営危機に陥り、この際にはホンダとトヨタがポルシェの買収に乗り出していて、トヨタはホンダの4倍ほどの金額を提案したことも(結局、ポルシェは独立性を貫いた)。

そして再起をかけて発売されたのが水冷世代のポルシェ911ということになるのですが、とにかくポルシェはお金がなかったので様々なプランを検討し、そこで最終的に採用されたのが「販売台数を伸ばすために、低価格帯のクルマを導入する」「そして、そのクルマとパーツを共有し、水冷化した新型911のコストを下げて開発し発売する」という案。

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低価格帯のクルマとはすなわちボクスター(986)であり、これは当時500万円代という、それまでのポルシェの半分くらいの価格にて発売されているわけですね。

よって996の初期モデルはヘッドライトやサスペンション含むフロント周り、インテリアについても986ボクスターと共有することとなったわけですが、ここで驚いたのはぼくら消費者だけではなくポルシェの中の人達も同様だったと見え、デザインを担当したハーム・ラガーイ氏もその一人。

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当時のことを「あの戦略には本当に驚いた」と述べ、ミッドエンジンのロードスターとリアエンジンのクーペの設計を共有すること、さらにいえば911というブランドの象徴を「安価なクルマ」と共有するのはまさに前代未聞であり、その挑戦のハードルの高さ、時間的な制約(開発時間が短かった)からデザインチームは最終的に80人にまで膨れ上がったのだそう。

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ポルシェは世代を追うごとに911とボクスター(ケイマン)との差別化を図る

結果として911の外観はボクスターとほぼ同じままにデビューしており、フロントバンパーなど多少の差異はあったものの、前から見ると「ほとんど同じ」。

これもまた旧来の911ファンが大きく(996に対して)反発した理由の一つであり、よってポルシェは996の後期モデルにて「911専用」ヘッドライトを採用するなどボクスターとの差別化を図っていて、その後の「997 / 987」「991 / 981(982)」世代ではさらなるデザイン的・機能的差別化を図って現在に至ります。

ぼくはこれまでにボクスター2台、ケイマン1台、911を1台乗り継いでいますが、986発売当時の「ボクスターに対する(911オーナーからの)風当たり」の強さはハンパではなく(そして911オーナーの中でもAT車は格下だという風潮があった)、しかし世代を重ねるとともにボクスター / ケイマンのポジションも向上し、今では(かつて)許されなかったパフォーマンスの逆転もグレード間によって発生することに。

ちなみにですが、正直なところ、ぼくは911よりもミドシップであるボクスター、ケイマンのほうが扱いやすく乗りやすい、と考えています。

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話を996に戻すと、アウグスト・アハライトナー氏は「この(安価なポルシェと911とを並行して開発するという)プログラムでは、両車両を合計で少なくとも3万台販売し、これによって期待する投資対効果を上げることを想定していましたが、結果として予定の倍の6万台近くを販売することになりました」とも語っており、これによってポルシェは大きく息を吹き返すことになり、現在の成功につながっているわけですね。

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