| ただしその調査内容は見る角度によっては異なる結論も見いだせる |
数字は捉えようによってはどう解釈することも可能なので恐ろしい
さて、様々な報道がなされるテスラですが、今回は「米国においてテスラのEVに対する関心が低下している可能性」が報じられており、調査会社であるケリー・ブルー・ブック(コンシューマーレポート的な位置づけ)によれば、それは「急落」に近い、とのこと。
ケリー・ブルー・ブックは、テスラのEVラインアップに対する消費者の関心が(前年同期比ではなく、直近の)前四半期比にて大幅に低下したことを指摘しており、実際にプレミアムカーブランドの中においてテスラの人気が5位から6位に転落したと述べています。
その下落幅はプレミアムカーセグメントでは「最大」
なお、5位から6位というのは大きな変化ではないように見えるものの、2022年第2四半期にテスラの購入を検討していた人は15%、しかし2022年第3四半期だと12%にとどまり、これはプレミアムカーセグメントではもっとも大きな落ち込みである、とのこと。
加えてケリー・ブルー・ブックは、テスラ・モデル3を検討している消費者が「第3四半期には第2四半期に比べて10%減少した」と述べ、モデルSとモデルXがこの2年間ランクインしていた”最も購入されている高級車”のリストから外れていることについても言及しています(ただ、モデルSとモデルXは生産がほぼなされていないので、この結果はある意味では当然ではある)。
反面、モデル3は依然として「最も購入したいクルマ」において3位に入っていて、これは、高級車カテゴリーだとトップモデルだといい、なんとも判断が難しい状況でもありますね。
この時期、人々の関心は高額なEVに向かいにくい?
なお、ケリー・ブルー・ブックによれば、この時期にテスラへの関心が低下している「具体的な理由」があるといい、これは米国連邦政府による新しいEV税額控除が始まるため、顧客は「2023年より開始される7,500ドルの控除を待っていて」現在は買い控えが生じている可能性を指摘しており、これらを総合するとテスラの人気が低下していると断じることは難しいのかもしれません(ただ、多くの競合が登場しており、訴求力が低下しているのは間違いない)。
それに加えて、この時期アメリカでは「ホリデーシーズン」ということで多くの人が年末年始の消費を目前にしており、高価なEVに投資しようという意識が減退し、より安価なコンパクトカーに目が向いているのかもしれません。
なお、ここ数ヶ月、イーロン・マスクCEOがテスラに関するツイートをあまり行っていなかった(ツイッターの買収で忙しかったのだと思われる)ことも影響しているのは間違いなく、これによってテスラに対する話題が減っていることも関係しているのかもしれませんね。
あわせて読みたい、テスラ関連投稿
-
テスラはなんとカリフォルニアではEV販売のうち73%のシェアを持っていた!ただし昨年の75%、一昨年の79%から緩やかに減少している
| しかしながら市販されているEVの数は1年で18車種から32車種へと増えている | むしろこの状況においてこれだけのシェアを維持していることのほうに驚かされる さて、テスラが1−9月において、カリフ ...
続きを見る
-
テスラがまたヘンな製品を発売したぞ!今度は稲妻モチーフのペアグラス、「どうぞお気に入りのお酒を飲み、グラスを誇らしげに飾ってください」
| テスラはときどき、こういった奇天烈な製品を発売したりする | そして一瞬で売り切れ、けっこうな収益をテスラにもたらすことも さて、自動車以外にも「パワーウォール」など様々なモノを販売しているテスラ ...
続きを見る
-
テスラが「セミ(トラック)」の納車式を開催すると発表!株主であれば1株=1口ににてイベントの参加権をかけた抽選に申し込めるようだ
| これだけ盛大にイベントを行うからには、なんらかの重大発表があるのかも | サイバートラック、ロードスターに関する情報を期待したいところだが さて、テスラは先日「セミ(トラック)」の納車を12月に行 ...
続きを見る