| 通常のレトロ路線レストモッドに加え、このDLSシリーズの生産も進んでいるようだ |
ベースは964世代の911、しかしその中身は最新に
さて、ポルシェ911のレストモッドで知られるシンガー・ヴィークル・デザインが最新作「キャロライン・コミッション」を公開。
これはレトロ路線の通常ラインではなく、先進性や軽量性を求めた「DLS(Dynamics & Lightweighting Study)」最新作であり、このシリーズはシンガー・ヴィークル・デザインの本社があるカリフォルニアではなく、英国にある別拠点にて製造が行われます(おそらくは、そのエンジンを組み立てるウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングが英国にあるため)。
ボディカラーは「フルードゴールド」
そしてこのシンガー・ポルシェ911「キャロライン・コミッション」のボディカラーはフルードゴールド。
これまでのシンガー製911にはあまり見られないカラーを持っており、サイドには「PORSCHE」文字とゴーストストライプ。
前後フェンダーはクラシックラインとは異なり、あえて「後付け」風オーバーフェンダー。
搭載されるエンジンは4リッター・フラットシックスですが、これは上述のウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングとの共同開発となり、かつてポルシェのエンジニアを務めたハンス・メッツガー氏が設計を行っています。
なお、エンジンはもともとのレイアウトに比較して「前」に移動させられており、前後重量配分がミドシップに近くなっているようですね。
ちなみに冷却用のファンはマグネシウム製、ハウジングはカーボン製。
エンジンルーム内もやはりほかのクラシック系シンガー・ポルシェ911とは異なって現代的。
そしてエンジンの吸気は(718ケイマンGT4 RSのように)リアサイドウインドウから(運転席からは相当に迫力のある吸気音を聴くことができそうだ)。
ルーフ上にはブリッジが設けられ、ここを通ったエアはリアウインドウを通過し・・・。
リアのダックテールスポイラーへ。
なお、このスポイラーの両端は盛り上がっており、エアを確実にスポイラーへと当てることができるようですね。
このダックテールスポイラーの設計にはComputional Fluid Dynamics (CFD) モデリング技術が活用されており、ダウンフォース獲得のほか、冷却性能も考慮されている、とのこと。
ホイールはマグネシウム製のセンターロック(フックス風デザイン)。
テールパイプは1970年代のポルシェのレーシングカーにインスパイアされた形状を持っています。
シンガー・ポルシェ911 DLS キャロライン・コミッションはこんなインテリアを持っている
そしてこちらはシンガー・ポルシェ911 DLS キャロライン・コミッションのインテリア。
カラーは基本的にブラック一色、シートはカーボンファイバー製シェルを持つバケットシートを採用します。
シートにはエア抜きのためのグロメット(シャンパンゴールドに加工されている)が用いられ、金属製パーツにはブラックのDLCもしくはアノダイズド加工が施されているようですね。
タコメーターの文字盤は18カラットのゴールド仕上げ、そしてインデックスは高級機械式腕時計のような「アプライド」。
後部座席(クッションはあるが座れそうにない)はカーボンファイバー製のパネルで覆われ、ロールケージもやはりカーボンファイバー製。
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