見た目からはとてもEVだとはわからない。ポルシェ911のエレクトロモッド、しかもカレラRSRに触発されたされた「911RSインスパイア・エディション」受注開始

｜　エバラッティは豊富な経験を持つビルダーであり、これまでにも多数の911を「電動化」　｜

エレクトリックパワートレーンに換装しつつも前後重量配分はガソリンエンジン搭載の911と同じバランスを維持

さて、これまでにもランドローバー・ディフェンダー、フォードF40、そしていくつものポルシェ911をエレクトリック化してきた英国のエバラッティ（Everrati）が最新作「ポルシェ911RS インスパイア・エディション」を発表し、同時に受注を開始することに。

ベースとなるのは「通常の」ナローボディを持つ964世代の911で、エバラッティはまずこれを電動化し、そこで「911カレラRSRにインスパイアされた」ワイドボディにリヤスポイラー、そしてリアシート除去やロールケージの追加などRSモデルならではのエッセンスを加えています。※911カレラRSRにインスパイアされてはいるが、名称そのものは「RS」である。見た目はまったくEVに見えない

エバラッティ「ポルシェ911RS インスパイア・エディション」はこんなクルマ

エバラッティはこの911を「ピュアエレクトリックカー」へとコンバートするに際して63kWhバッテリーパックとバッテリーマネージメントシステムを搭載しており、これは同社が用意するエレクトリックコンポーネントの「第2世代」。

第1世代との相違は「改良された冷却装置と、より洗練されたバージョンのドライブコントローラーとソフトウェア」だとされ、これによって性能と効率を向上させ、高性能電気モーターがリミテッド・スリップ・ディファレンシャルを介して後輪に駆動力を供給することで、200マイル（321km）以上の航続距離と0-60mph加速3.7秒を実現することに。

サスペンションには電子制御式のプレミアム・アクティブ・アダプティブ・サスペンション・システムを採用し、公道であろうともサーキットであろうとも、ドライビングダイナミクス、快適性、パフォーマンスを最適化し向上させることができる設定を持つと説明されています。

パッケージングとしてはフラット6エンジンを除去した代わりに2つのエレクトリックモーター（500馬力）をリアアクスル後方にマウントして”RR”レイアウトを再現し、バッテリーは重量配分を最適化するため「フロントとリアに」分割して搭載される、とのこと。

これによってエレクトロモッド前の911と変わらない前後重量配分を実現し、911らしいハンドリングを実現することとなっているようですね（ただし重量は公表されていないので、けっこう重いのだと思われる）。

実際のところ、この911RS インスアパイアード・エディション、そしてこのほかにエバラッティが提供するポルシェ911”エレクトロモッド”がどういった乗り味なのかは非常に興味のあるところで、つまり「それは911なのかどうか」が気になるところ。

911を911たらしめている要素とは、その特殊なレイアウトに起因する「リアヘビー」、そしてそれがもたらす強烈なトラクションにあるのか、もしくはそれとは別の内燃機関にあるのかどうか、ぼくはそれを知りたいと考えているわけですが、その答えはこのエバラッティ製911エレクトロモッドの中にあるのかもしれません。

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参照：Everrrati