ポルシェ911GT3 RS向けの「ニュル必勝パッケージ」MRキットの価格はなんと1800万円、911カレラが1台購入できる設定に。その効果は未公開、しかしニュルを5秒程度速く走れる見込み

Image：Manthay racing

｜　ポルシェはいかなる手を駆使してでも「ニュルブルクリンクを速く走る方法」を模索している　｜

一般にこの「MRキット」を装着した例はほとんど報告されていない

さて、現在ポルシェ傘下にあるマンタイ・レーシングはつい先日「992世代の911GT3 RS向けのMRキット」を発表していますが、北米におけるキット価格が116,160ドル（現在の為替レートにて約1800万円）にものぼり、「911カレラが余裕で1台買える」として話題に。

ちなみにこのマンタイ・レーシングはもともとポルシェとは無関係の会社で、しかしポルシェを使用したレーシングカーを製作しニュルブルクリンクを中心としてモータースポーツに参戦し、大きな成果を継続的にあげてきたことから「ポルシェの目に止まり」ポルシェがその株式を取得することで配下に収めることとなっています。

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ポルシェ911GT3 RS用「MRキット」とは

そこでこの911GT3 RS用MR（マンタイ・レーシング）キットの内容を振り返ってみると、まずこれはポルシェ純正のオプションとしてGTモデル向けに提供され、主にエアロパッケージと足回り、制動力の改良、および軽量化を主眼としたもので、この装着により（これまでの例だと）ニュルブルクリンクを4～5秒も速く走ることが可能となります。

実際のところ、このMRキットは「ニュルブルクリンクを速く走る」ため（だけ）にポルシェがマンタイ・レーシングとともに開発したチューンナップキットだと捉えることができ、そして簡単に装着できるものではないことから、純正オプションと言えど「取り扱いできる国や地域、ディーラーが限定され」、よって一般にはこれを装着した車両は「改造車」だという認識が持たれているもよう。

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それでもポルシェがこのMRキットを提供するのは、「ニュルブルクリンクのラップタイムで上位を狙いたいから」で、ここはポルシェの情熱が具現化したところだとも言えそうです（メルセデスAMGは、そうしたポルシェの姿勢に対し、「そこまでして我々に対抗するとは光栄である」と述べている）。

参考までに、ニュルブルクリンクの公式サイトでも、この「MRキット装着車」については改造車だと判断しており、「市販車」としては扱わず、別枠として分類しているようですね。

ポルシェ911GT3 RS用「MRキット」はこんな構成を持っている

そこでこの911GT3 RS用のMRキットの内容を紹介してみると以下の通り。

1. 空力パーツのアップデート

• 新しい大型リアウィング：F1スタイルのDRS（ドラッグリダクションシステム）を搭載し、トップスピードが向上
• ワイド＆ロングカーボンディフューザー：ドラッグを増やさずにダウンフォースを20%向上
• フロントリップとダイブプレーンの改良：新しい形状とガーニーフラップが追加され、さらなる安定性を提供

2. サスペンションの改良

• 新しいダンパー制御ユニットを備えたセミアクティブショックを採用
• スプリングレートが前後ともに硬くなり、サーキットにォーカスしたセッティングに

3. その他の改良

• カーボンファイバー製リアパネル：ガラスの25%軽量化、シャークフィンを追加
• ブレーキライン：スチールシースにより、よりダイレクトなフィードバックを提供
• マグネシウムホイール：ばね重量を約11kg削減

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