| ダックテールは911の「一つの資産」 |
911R同様、発売前には完売してしまったポルシェ911の限定モデル「スポーツクラシック」が中古市場に登場。
これは250台のみ生産されたものですが、997世代のカレラSをベースにダックテールスポイラー、フックスホイール、ワイドボディが与えられるというスペシャルな内容となっています。
※「フックスホイール」はドイツのホイールメーカー「FUCHS」が初代ポルシェ911に対しOEM供給していたものですが、今回のスポーツクラシックに装着されるフックスホイールは当時のフックス製ホイールの形状を再現したもので、製造はフックスではない(ややこしい)
今回販売されている個体は走行わずか129キロで、おそらく「世界で最もコンディションの良い911スポーツクラシック」であると思われます。
ボディカラーは「スポーツクラシック・グレー」で、トーンがやや異なるグレーのレーシングストライプが入り、シリアルナンバーは142番。
エンジンは3.8リッターフラット6で402馬力を発生、トランスミッションはシートシフターの入った6速MTとなり、その他はカーボンセラミックブレーキ、スポーツシャシー(20ミリダウン)、スポーツエキゾーストも装着された「全部入り」。
内装は専用のプレートにドアシルプレート(シリアル入り)、ボーズ・サウンドシステム、ナッパレザー巻のステアリングホイール等々の専用装備とオプションが装着に。
なお価格は「ASK」となっていますが、同様の仕様を持つ911スポーツクラシック(シリアル146)は過去に4400万円程度で販売されていた、とのこと(ただし今回の個体の方がコンディションや装備に優れ、より高い価格をつけると思われる)。
関連投稿:ポルシェの限定車「911スポーツクラシック」が中古市場に登場。価格は4600万円
ポルシェが2011年に発売した「911スポーツクラシック」が中古市場に登場。
997世代の911カレラSをベースとした限定車で、ワイドフェンダー、ダックテールスポイラー、微妙にボディカラーとトーンを変えたストライプ、フックスホイールが外観上の特徴。
機能上だとスポーツサスペンション(車高ダウン)とカーボンセラミックブレーキ、内装だとクラシカルな編み込みレザーが特別装備となっています。
特別仕様にふさわしくエンジンもチューンされており出力は402馬力、トランスミッションは6MT。
ダックテールが表すように1973年のカレラRS2.7へのトリビュートとも言えますが、この流れが後の911Rにつながっている、と考えてよさそうです(その意味では911Rにダックテールスポイラーが採用されなかったのは不思議)。
997世代の発売は2005年、この911スポーツクラシックは2011年の発売ですが、今見るとステアリングホイールは非常にシック。
991/981世代でもスポーツステアリングが装着されていないとかなり地味で、やはりここ数年のポルシェにおける内装の進化は大きかったんだなあ、と思わせるところですね。
生産台数はわずか250台のみ、発表から24時間に完売したとされる超人気モデルで、なかなか中古市場に出てくることはなく、出てきたとしても4500万円前後の価格がつけられる場合がほとんど。
今回の個体も例に漏れず高価で、4600万円の販売価格。
以前はここまで価格は高くなかったものの、これは「911Rが限定911の価格を引き上げた」と言ってもよいかと考えています。