| フォルクスワーゲンが「ここまでの思い入れがあるクルマ」を販売終了にするとは |
フォルクスワーゲンは「ビートル」の生産を2019年に終了させていますが、ここで哀愁漂う「さよなら」動画、「ザ・ラスト・マイル(The Last Mile)」を公開。
その内容は一人の男性の人生、そして共に歩んできたビートルに焦点を当てたものですが、あまりにも涙を誘うものであり、ここで紹介してみたいと思います。
物語はビートルが家にやってきたところから始まる
「一人の男とビートル」の物語は、父親がビートルを購入したところからスタート。
少年はこのビートルをたいそう気に入ります。
そして少年は青年へと成長。
クルマの運転もこのビートルから教わることに。
やがて青年は自立。
ヒッピー文化に傾倒し、そこで知り合った女性と結婚。
子供が生まれて家庭を持ち・・・。
子供も自立。
妻に先立たれ・・・
やがてはビートルも手放したようですが、そこで一台のビートルに遭遇。
そのビートルにかつて自分が乗っていたクルマを重ね、そして色々な思い出がフラッシュバックします。
ここから目線はビートルに移り、窓の外には少年だった頃の自分が。
ビートルは多くの人々の感謝を乗せて走り続けます。
多くの人に見送られ、ビートルは老人のもとへ。
そして老人はビートルを「ありがとう」という気持ちと共に送り出します。
さよならビートル・・・。
ふわりと宙に浮くビートル。
ビートルは「かぶと虫」に変化し、羽が生えて天に召されることに。
さよならビートル、また会う日まで!
クルマはときにクルマ以上の存在にも
こういった動画を見ると、クルマは単なる移動手段ではなく、それを所有する人々の人生、喜怒哀楽を乗せて走るタイムマシンなのかもしれないと思うことも。
そして近い将来、クルマを「シェア」したり「サブスクリプション」にて乗るのが当たり前になってしまった世界では、こういった「思い出を乗せて走る」乗り物ではなくなってしまうのかもしれません。
なお、VWビートルは「EV」にて復活する可能性が高いということがフォルクワーゲン幹部によって語られています。
多くの人々の人生とともに走ってきたクルマだけに、このままその名を歴史から消し去ってしまうのはあまりにも寂しく、新しい時代、新しい家族に向けての「再登場」を楽しみに待ちたいと思います。
VIA:Volkswagen USA