| プレミアムカーメーカーほど、ガソリン脱却を素早く行うことになりそうだ |
もうガソリン車が走ることができない未来が差し迫っている
さて、フォルクスワーゲンが「2035年までに、すべての内燃機関(ガソリン/ディーゼルエンジン)を搭載したクルマの販売を停止する」と発表。
つまり、2035年以降はハイブリッドすら販売せず、完全に電気自動車のみのラインアップに切り替えるということになりますね。
なお、フォルクスワーゲンの販売責任者であるクラウス・ツェルマー氏によれば、「完全EV化につき、米国と中国ではもう少し後になる」とも述べているので、この「2035年」というのは欧州を中心とした事情だと考えられそうです。
2050年までにはフォルクスワーゲン全車両をカーボンニュートラルに
加えて同氏は、「遅くとも2050年までにはフォルクスワーゲンの全車両をカーボンニュートラルにする必要がある」とも語っていますが、これは欧州で新しく施行される「EU内では、2030年までにCO2排出量を60%削減し、2035年までに100%削減せねばならない」と基準ことを見据えての発言だと見られ、「2035年から2050年までの間」は罰金を払うことでなんとかしのいでゆくのかもしれません。
現在、自動車メーカーによって対応は様々
参考までに、つい先日、アウディは「2026年以降に発売する新車はすべて電気自動車のみとし、以降はガソリン/ディーゼルエンジンを積むクルマは販売しない」とも。
ただし既存車種についてはそのまま(最大で2033年まで)販売する可能性があること、中国では2033年以降もガソリンエンジン搭載車を生産し販売し続ける可能性についても触れています。※中国はEV化を積極的に進めている印象があり、よって中国での「完全電気自動車化」が他の国よりも遅くなるのは意外
現時点で明確にガソリン車に対するコメントを発している自動車メーカーは下記の通りですが、トヨタは「状況を見ながら決める」とし、ガソリン車の販売終了については明確にコメントしていないようですね。
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ガソリン車販売終了を明言している自動車メーカー
- アウディ・・・2026年以降はガソリンエンジン搭載車を販売せず。ただし既存ガソリン車は2033年まで販売予定(中国ではもう少し先までガソリン車を販売する可能性あり
- フォルクスワーゲン・・・2035年にはガソリンエンジン搭載車を全廃。ただしアメリカ、中国では「もう少し」これを先延ばしにする可能性あり
参考までに、ホンダやアストンマーティンも「全車電動化」について触れてはいるものの、これらの指す電動化にはPHEVも含まれ、ガソリンエンジン全廃ではなく、よってここには含めていません。※そしてホンダ、アストンマーティンの言う「ガソリン車」とは、「ガソリンエンジンのみで動くクルマ」を指している
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参照:Reuters