| その価値は自動車史的に見ても非常に高い |
さて、製造が7台のみに限定された希少車、「アルファロメオ・ディスコボランテ・スパイダー」の売り物件が登場(価格は”ASK”)。
アルファロメオ・ディスコボランテ・スパイダーは、アルファロメオ8Cをベースとし、イタリアのコーチビルダー「カロッツェリア・トゥーリング」が(一台あたり)のべ4000時間、6か月の期間をかけて製造したクルマです。
2012年にはクーペ版のディスコボランテも登場
なお、ディスコボランテ(DISCO VOLANTE)とはイタリア語でDISCO=円盤、VOLANTE=飛ぶ、つまり空飛ぶ円盤を指しますが、そのルーツは1952年にアルファロメオが発表した「C52(下の画像)」。
このC52はエアロダイナミクスを徹底的に追求したクルマだとされ、その特異な形状から「ディスコボランテ」というニックネームが与えられることとなっていますが、むしろ「C52」よりも「ディスコボランテ」という名称のほうが有名なくらい。
そしてカロッツェリア・トゥーリングは2012年、同社の60周年記念としてクーペ版のディスコボランテを発表し、2016年に追加されたのがディスコボランテ・スパイダー。
こうやって見ると、「初代」ディスコボランテ特有のサイドモール、フロントの縦型グリル両脇にあるエアインテークなど、その雰囲気をよく捉えているように思います。
当時のアルファロメオは空力に強いこだわりを持っていた?
なお、アルファロメオは1953年~1955年にかけ、ベルトーネの手による「アルファロメオ・ベルリナ・エアロダイナミカ・テクニカ・コンセプトカー」を発表しているので、この時代はとくに空力に高い関心を持っていたのかもしれませんね。
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「新世代」アルファロメオ・ディスコボランテ・スパイダーのこだわりを見てみよう
非常に高いこだわりを持って作られたクルマだけあり、専用のバッグも付属。
ルーフはカーボンファイバー製(デタッチャブル)、その重量わずか2.5kg。
エンジンは4.7リッターV8/450馬力。
インテリアはブラックレザーをベースにホワイトステッチ、そしてボディカラー同色のレッドアクセント。
リアバルクヘッド中央には「DISCO VOLANTE SPYDER」の文字、そして限定7台のうちの7番目の車両であることをあらわすプレート付き。
トランスミッションは6速セミオートマチック(ロボットクラッチ/セミAT)のQセレクト。
サイドシル、シートレール等も美しいフィニッシュを持ち、いたるとろにまで製作者の情熱が注がれた、まさに「走る芸術品」だと言えそうです。
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参照: Auxietreschmidt