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シューマッハが5度目のタイトルを決めた”F2002”が競売にてF1マシン史上2番めの7.3億にて落札。なおトップもシューマッハのドライブした”F2001”

2019/12/06

| もう一度、その姿を見せてほしいものだ |

2002年にミハエル・シューマッハがドライブし、数々の勝利を築いたF1マシン、フェラーリF2002が6,643,750ドルにて落札。
これはアブダビにてRMサザビーズが開催したオークションでの出来事ですが、邦貨換算にでは約7億3000万円となり、同時に開催されたオークションでは「パガーニ・ゾンダ・エーテル」の6,812,500ドルに次ぐ2番めに高い金額です。

このF1マシンはシャシーナンバー219で、フランス、オーストリア、サンマリノグランプリで優勝を記録し、うちフランスGPでは自身のドライバーズタイトル(5度目)を決めることに。
なお、F2002の設計はロリー・バーンによるもので、出走した20戦のうち優勝が15回、ファステストラップも15回、ポール獲得は11回。

このF2002を最初にドライブしたのはルーベンス・バリチェロ

F2002”シャシーナンバー219”を最初にドライブしたのは当時のチームメイトであるルーベンス・バリチェロで、スペインにあるカタルーニャ・サーキットでのプレシーズンテストが「初走行」。

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実戦でのデビューは4月のサンマリノグランプリだと記録されていて、このとき予選においてシャシーナンバー219をドライブしたのもルーベンス・バリチェロ(2位)だそうですが、ミハエル・シューマッハがドライブしたのはF2002”シャシーナンバー220”(1位)。
ただしなぜかフェラーリは本戦の際にこの2台のドライバーを入れ替えており、実際に決勝ではミハエル・シューマッハが見事シャシーナンバー219で優勝を果たすことに。

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シーズン終了後、フェラーリはこのF2002を日本のコレクターに「シャシーナンバー219、220を一緒に」売却。
その後2012年にチャリティーオークションに出品された後、今回のアブダビでのオークション登場と相成ったようです。

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ちなみにフェラーリは「使用済み」レーシングカーをコレクター向けに販売することがあり(というか、それこそがフェラーリのビジネスの原点でもある)、F1マシンについてもそれは同様。
ただ、2014年以降、F1マシンが複雑になりすぎ、個人では維持管理できないとの理由でF1マシンの販売が行われなくなっているようですね。

フェラーリが個人向けとして2014年以降のF1マシン販売を中止。なお2013年モデルまでは購入可能

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今後はフェラーリによってエンジン、トランスミッションがリビルト

今回のF2002については、オークション終了後にフェラーリによってエンジンとトランスミッションがリビルトされ、かつそのコストは売主側の負担で行われる、とのこと。
そしてすべての作業が終了した後、フィオラノにて新しいオーナーに手渡される、とアナウンスされています。

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なお、落札金額の一部は、ミハエル・シューマッハの家族が運営する「Keep Fighting Foundation」に寄付される予定だそう。※参考までに、F1マシンの最高落札額は約750万ドルで、これもまたミハエル・シューマッハがドライブしたフェラーリ”F2001"

シューマッハが4度目の優勝を決めたF1マシン「F2001」が8.5億で落札。歴代一位の記録(なお二位もシューマッハ)に

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なお、今回のオークション開催に先駆け、イタリアのフィオラノ・サーキットでは、ミハエル・シューマッハの息子、ミック・シューマッハが実際にこのF2002をドライブしており、多くの人の心を打つことに。

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ミハエル・シューマッハは2013年12月、スキーでの転倒にて重篤な状態に陥っており、それ以降一切公の場には出ておらず、現在はスイスの自宅で療養に専念。
身体機能、意思伝達については大きな障害を負っていると報じられますが、その詳細については多くが語られず、謎の多い状態です(直近ではパリの病院に移動し、幹細胞移植を受けるという報道があった)。

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現在ミハエル・シューマッハについては、その半生をつづるドキュマンタリー映画が作成中。
今年12月に公開予定とされていたものの、編集作業の遅れから公開延期がアナウンスされています。

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