ボディカラーは「シャークグレー」！フェラーリが自社にてカスタムした812スーパファストを公開。なおストライプはグラデーション

｜　このフェラーリ812のルーフはブラック、ボディ下回りにはカーボンパーツ　｜

フェラーリで「ロッソ」を選ばずにここまでのカスタムを施すのには、そうとうな勇気が必要となりそうだ

さて、フェラーリはつい先日も、F1マシンにインスパイアされたボディカラー「ロッソF1 2007」を持つ812スーパーファストのカスタムを公開していますが、今回は「シャークグレー」にペイントされたフェラーリ812スーパーファストの画像をリリース。

フェラーリにこういった「グレー」を用いる例は非常に珍しく、そしてやはりフェラーリには珍しいブラックルーフやブラックホイールと相まってかなり新鮮な印象です。

ストライプには「グラデーション」

そしてこのフェラーリ812にて特筆すべき点は「ストライプにグラデーションを用いている」ということ。

一見するとさほど（再現が）難しくないようにも見えますが、実際にはおそらく非常に困難な作業であると思われ、というのも「フェラーリのストライプはペイント仕上げだから」。

現在多くの自動車メーカーがストライプを含むグラフィックをオプション設定していますが、その多くは「ステッカー」による再現であり、たとえばポルシェ918スパイダーに用意されていた「マルティニ」ストライプもやはりステッカー。

しかしながらランボルギーニやフェラーリ、マクラーレンといったスーパーカーメーカーのストライプは「ペイント」であり、さらには色を塗り分けた（マスキングした）段差が生じないよう、非常に特殊な技法が用いられています。そのためストライプを入れるのも80万円くらいからと非常に高価なわけですね。

そして今回のフェラーリ812スーパーファストに使用されているストライプはイタリアントリコローレなので「3色」を用いており、この3色を「どれも同じように」フェードアウトさせるのは非常に困難だと思われます。

そのため、この「グラデーションストライプ」については通常のストライプに比較して遥かに熟達した技が用いられているはずで、簡単には実現できないだろうと考えているわけですね。

ただ、可能性としては「ウォータートランスファー」による極薄デカールにてこのグラデーションを再現し、その上から段差が出ないように「クリア塗装と研磨」を繰り返している可能性もありますが、さすがにフェラーリの美意識（と顧客）がそれを許すとは思えず、やはりこれは「塗装による再現だろう」と考えています。

インテリアも特別仕様

そしてこの812スーパファストのインテリアも特別製。

ブラックレザーにブラックアルカンタラ、そしてカーボンファイバーが組み合わされていますが、ステアリングホイールのボトム部にも「グラデーション仕様のカーボンファイバー」。

そしてカーペットについてはフェラーリいわく「ハイテク素材」が使用されているとのことで、たしかに通常のカーペットではなく、なんらかの布地のようにも見えますね。

おそらくは今後、スポーツカーやスーパーカーにおいても、環境保護の観点から「非レザー」「再生素材」の使用率が高まってゆくものと思われ、これまでとは異なる雰囲気を持つインテリアが増えてゆくのかもしれません。

合わせて読みたい、カスタムされたフェラーリ関連投稿

参照：Ferrari