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【動画】フェラーリが296GTBの最新プロモ動画を公開!サーキットを全開で走り、その後はアブダビの市街地を優雅に流す。そのフレキシビリティを見てみよう

【動画】フェラーリが296GTBの最新プロモ動画を公開!サーキットを全開で走り、その後はアブダビの市街地を優雅に流す。そのフレキシビリティを見てみよう

| フェラーリは「ハイブリッド=善」であることを強く市場に認識させることに成功したようだ

いずれは生粋のスポーツカーファンも「ハイブリッドでないと」と思うようになるのかもしれない

さて、フェラーリが296GTBのプロモーション動画を公開。

舞台はヤス・マリーナ・サーキットで、サーキットを存分に走った後にアブダビの街を走る風景を収めており、「オールマイティに使用できる」296GTBの性格をアピールするものとなっています。

なお、フェラーリ296GTBのトピックのひとつは「V6エンジン搭載」ということ。

フェラーリはかつてにV6エンジン搭載車を製造していたことがあり、しかし当時フェラーリ創業者であるエンツォ・フェラーリは「V12エンジン搭載車以外はフェラーリと呼ばない」という信念を持っていたため、V6エンジン搭載車には「ディーノ」という名が与えられることに。

しかしながら、最終的には様々な事情によって「ディーノ」も「フェラーリ」として認知されるようになり、北米市場に在庫されていたディーノのエンブレムがすべてフェラーリへと置き換えられるといった現象も発生していたようです。

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Ferrari-296GTB (10)

ただし296GTBはディーノの再来ではない

上述のとおり、ディーノは「廉価版」としての性質を持っており、よって296GTBの登場前において、296GTB(当時ままだ名称も公開されていなかった)にV6が積まれるという事実が判明するやいなや「ディーノ復活」「V8モデルの下に位置する廉価版の追加」というウワサがまことしやかに囁かれたわけですが、実際に296GTBが発売されると、その出力(830馬力)や価格(3678万円)ともに大きくV8フェラーリを超えており、実際にフェラーリも「296GTBはディーノとはまったく考え方が異なる」と公式にコメントしています。

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フェラーリ「296GTBは完全にディーノとは異なる性質を持ち、ディーノの名を与えるべく開発されたクルマではない」
フェラーリ「296GTBは完全にディーノとは異なる性質を持ち、ディーノの名を与えるべく開発されたクルマではない」。廉価版として開発された当時のディーノとの関連性を否定

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おそらくは今後しばらく、(ピュアエレクトリックへと移行するまでの間)V8エンジンは「V6+ハイブリッド」へと置き換えられることになり、その状況において「V6=廉価版」という印象を持たれるのは好ましくないとフェラーリが判断したのだと思われますが、そういったV6=廉価版といった固定概念を完全にひっくり返すために「V8モデルよりも完全に上」なパフォーマンス、そして価格に設定したのでしょうね。

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フェラーリがV6ハイブリッドモデル「296GTB」発表
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296GTBに積まれる新型V6ターボエンジンは654PS(663HP)を発生し、排気量あたりだと218馬力という前代未聞の数字を達成していて、これにエレクトリックモーターを組み合わせたシステム合計出力は818PS/830HP(予想されていた700馬力を遥かに超えている)を誇りますが、このパワーによってフェラーリ296GTBは0−100km/h加速2.9秒(F8トリブートと同じ)、0−200km/h加速7.3秒(F8トリブートより0.5秒速い)というスペックを誇り、最高速は330km/hにも達します(これはF8トリブートよりちょっと低い)。

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これからは早く走るために「ハイブリッドは不可欠」

そしてもうひとつフェラーリが主張したかったのは「ハイブリッドは余計なものではなく、必要なもの」ということだと思われ、つまりハイブリッドによって今までにないパフォーマンスを獲得した、ということ。

実際に296GTBは、2.9リッターV6というエンジンからは信じられないほどの馬力を(ハイブリッド化によって)獲得しているわけですが、一般にスポーツカーファンにとってハイブリッドは好ましい存在ではなく(重量が重くなるので)、しかしフェラーリとてハイブリッド化せねば生き残ることができないため、「ハイブリッドは悪ではなく善」だということを周知させたかったのだと思われます。

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そのためにはまず3モーター+4WD化によって圧倒的なパフォーマンスを持つSF90ストラダーレを発売してハイブリッドの優位性を納得させ、その後に296GTBでダメ押しというシナリオを採用したのだと考えていて、そして市場の反応を見る限りではその戦略が奏功したといってよく、このままフェラーリファンもハイブリッドを難なく受け入れることになるんじゃないかとも考えています。

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なお、動画を見ると、そのエキゾーストサウンドはV8エンジンほど「吠えて」いないようには思われるものの、これは排気量そして様々な規制を考慮するに「仕方のない部分」なのかも。

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ただし、実際にステアリングホイールを握ると、そんなことは(ハイブリッド含め)どうでもいいと感じるようになるほどの楽しさを与えてくれるクルマであることは間違いなさそうです。

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フェラーリ296GTBがサーキットを走り、町中を流す動画はこちら

なお、この296GTBの動画の他にも、フェラーリはローマの最新プロモーション動画や・・・。

SF90ストラダーレ(アセットコルサ・パッケージ装着)の動画も公開。

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参照:Ferrari

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