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ショートブロックV12フロントエンジン最後のフェラーリ「365GTS/4 デイトナ・スパイダー」が競売に!「オープンは儲かる」説を確立させた最初のモデル

投稿日:2022/11/02 更新日:

ショートブロックV12フロントエンジン最後のフェラーリ「365GTS/4 デイトナ・スパイダー」が競売に!「オープンは儲かる」説を確立させた最初のモデル

| 今見ても、「よくこんなデザインを思いついたな」と思う |

このクルマを見たとき、当時のランボルギーニやマセラティはさぞ焦ったことだろう

さて、「もっとも美しいフェラーリ」の一台として名高い365GTB/4(デイトナ)、そして365GTS/4(デイトナ・スパイダー)。

365GTS/4デイトナ・スパイダーは365GTB/4デイトナのオープンモデルではありますが、1968年に発表されたこの365GTB/4デイトナは、ミドシップ化される後継モデル(365GT4 BB)発売までの場繋ぎであったといい、しかしピニンファリーナによるあまりに美しすぎるスタイルが高く評価され、あっという間に押しも押されぬ人気モデルとなっています。

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フェラーリ365GTB/4デイトナの「変顔」プロトタイプが競売に!さらに「デイトナ」の名称はフェラーリが用意していた説が登場する
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フェラーリ365GTB/4デイトナは当時最速の市販車だった

ただ、この365GTB/4デイトナが人気化したのはそのスタイリングだけではなく、352馬力という驚異的な出力を持つエンジンを持つこと、それによってランボルギーニ・ミウラを抑えて世界最速のスポーツカーとなったことも無関係ではないかもしれません。

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エンジンの搭載位置を下げるためにドライサンプを採用し、トランスアクスルによって前後50:50という理想的な重量配分を実現したうえ、全輪独立懸架サスペンションを採用することによって、365GTB/4デイトナは高速走行時にキレのあるハンドリング特性を実現していますが、ワイドホイール/タイヤによる優れたグリップ、4輪ディスクブレーキなど、競技用としても通用する優れたパッケージングを持っていたことも特筆すべき点。

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実際に1967年のデイトナ24時間レースでは1-2-3フィニッシュを飾っており、これによってマスコミが「デイトナ」と呼び始め、これが半ば正式名称のようになってしまったわけですが(諸説ある)、その2年後の1969年にはフランクフルト・モーターショーにてオープン版の365GTS/4が発表されています。

なお、この時点で365GTB/4=「デイトナ」という呼称が一般的にとなっていたので、この365GTS/4もまた「デイトナ・スパイダー」と呼ばれることとなったわけですね。

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まお、このフェラーリ365GTS/4デイトナ・スパイダーは非常に高価であったにもかかわらず販売面では大きな成功を収め、365GTB/4デイトナの販売を「9」とすれば、この365GTS/4デイトナ・スパイダーは「1」にまで達したといい(当時としてはかなり売れたオープンだったようだ)、これによってフェラーリのみならず他社でも「オープンモデルは儲かる」という認識が広がり、多くのオープンスポーツが登場したと言われます。

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このフェラーリ365GTS/4の生産は1973年まで続けられ(フェラーリとしてはかなり長い)、その間に122台のデイトナ・スパイダーが生産されていますが、このクルマをもって、ジョアッキーノ・コロンボが開発したショートブロックV型12気筒を搭載したフロントエンジンフェラーリが姿を消すことになります。※121台説もあるが、フェラーリは公式に「122台」だと明確に記している

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このフェラーリ365GTS/4はこんな仕様を持っている

このフェラーリ365GTS/4は1973年3月に工場での組み立てを終え、カリフォルニア州ロサンゼルスにあるチャック・ヴァンダグリフの有名なディーラー、ハリウッド・スポーツカーへと納入され、同年10月に最初のオーナーとなるカリフォルニア州ビバリーヒルズのジェームス・レヴィットに売却されています(同名の家具会社の経営者)。

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ジェームス・レヴィットは3年間この365を所有し、1976年になると、当時最も伝説的なショーマンだとされたロバート・クレイグ・"イベル"・ニーベルに売却したものの、同氏が負った怪我のためフェラーリへの乗り降りが困難となり、同年末には有名DJ、フランキー・クロッカーへと譲渡されることに。

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フランキー・クロッカー氏は、マンハッタンを拠点とするラジオDJだったそうですが、アーバン・コンテンポラリーというジャンルを開拓し、R&B、ソウル、ディスコを流行させた人物だと言われ、マドンナ、グレイス・ジョーンズ、ボブ・マーリーなど、さまざまな新しいタイプのミュージシャンをブレイクさせてきたことで知られるのだそう。

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フランキー・クロッカー氏はこのフェラーリを20年近く所有し、その間に南カリフォルニアのボディ・スペシャリスト、ビル・デカー氏にリペイントを依頼したという記録が残りますが、この際には「デイグロー」なるちょっと変わったペイントが施されたもよう。

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そして1997年1月、この365GTS/4デイトナ・スパイダーはカリフォルニア州ガゼル在住のテリー・プライスに売却され、数年後にはメジャーリーグの伝説的スラッガー、そしてカーコレクターでもあるレジー・ジャクソンがこのクルマを譲り受けたることに。

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レジー・ジャクソンは、このフェラーリ365GTS/4デイトナを購入するやいなやインテリアをファクトリーカラーであるネロに変更し、ボラーニ製ワイヤーホイールとヨーロッパ製ノックオフハブを装着したそうですが、このあたりはさすが「カーコレクター」。

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2008年末にはカリフォルニア州キャンベルのグランプリ・モーターズにデイトナ・スパイダーを託し、キャブレター、サスペンション、ブレーキ、排気システムのリビルドなどを行い、その後2011年1月に売りに出すこととなっています(この際の走行距離は26,889マイル)。

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そして2011年にこのフェラーリ365GTS/4を購入したのが現オーナーだそうですが、購入後はフェラーリ認定ディーラーによる定期的なメンテナンスを実施し、年間平均222マイルという”控えめ”な走行距離にとどめつつ価値を維持することに。

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なお、シャシーの状態から判断するに、工場出荷時のペイントが残っているため「未レストア」だと判断されており(良いコンディションを保っていれば未レストアの車両のほうが価値が高い)、11年間もフェラーリコレクターが所有しメンテナンスしていたこと、そしてこのコレクターを含む3名の著名人が所有していたこと、比較的オーナー数が少ないことから非常に高い価値を持っていると目されており、いざオークションが開始されれば驚くような価格にて落札される可能性もありそうですね。

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工場出荷時のボディカラーはロッソ・キアロ、内装はネロ(コノリーレザー)、そして122台のうちの89番目の製造だとされ、メーターが指す29,431マイルも「巻き戻し無し」だと見られています。

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さらにこのフェラーリ365GTS/4には工場出荷時に付属していたダストクロス、そしてオーナーズマニュアル、保証書、「セールス&アシスタンスサービス」ブックレット、ベッカーラジオのマニュアルと関連サービスブックレット等が(当時の)レザーポーチに入った状態で添付されるといい、こういった「付属品完備」のデイトナ・スパイダーもそうそうないかもしれません。

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そしてこちらはツールロール(おそらくはスピナーを叩くためと思われるハンマーもある)。

このほかマッシーニ・レポート、フランキー・クロッカー所有時の旧車検証、レジー・ジャクソンのレストア請求書(これは貴重)、2011年までのフェラーリ・ディーラーのサービス請求書なども揃っている、とのこと。

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参照:RM Sotherby's

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