
| 「1,000馬力」「ゼロヨン10秒以下」というクルマが(お金があれば)普通に買えてしまう時代に突入 |
ポルシェは様々なビハインドにもかかわらず高いパフォーマンスを見せる
さて、いつの間にか「1,000馬力以上のクルマが何台も発売されている」「電気自動車のほうがガソリン車より加速が速いという認識が一般的になってしまった」今日このごろですが、今回はCarwowが「フェラーリSF90ストラダーレ」「ポルシェ911ターボS」「テスラ・モデルS プラッド」という3台を競わせる動画を公開しています。
これらは「4WD」という点では共通するものの、それ以外ではほぼすべての点で異なるクルマたちであり、しかしそのパフォーマンスが伯仲しているのは非常に興味深いところです。
ここで今回のドラッグレースの内容を見てみましょう。
「フェラーリSF90ストラダーレ」「ポルシェ911ターボS」「テスラ・モデルS プラッド」はこんなクルマ
そこでまずは各モデルを見てみたいと思いますが、フェラーリSF90ストラダーレは4.0リッター・ツインターボV8エンジンと3つのエレクトリックモーターを有するハイブリッドカーで、後輪はミッドマウントされたガソリンエンジンとエレクトリックモーター(1つ)のアシストによって、一方で前輪は2つのエレクトリックモーターによって駆動するという方式を採用しています。
この結果、システム合計での出力は驚愕の1,000馬力/800Nmにも達し、しかし車体重量は今回のメンツの中ではもっとも軽量な1,580kg。
なお、価格についてはこの3車の中ではもっとも高価(英国では376,000ポンド)です。

ポルシェ911ターボSは3.8リッター・ツインターボフラットシックスエンジンをリアにマウントして最高出力650馬力、800Nmというピークトルクを発生させることができ、駆動方式はもちろん4WD。
これらの中では唯一エレクトリック化されていない純ガソリン車ですが、その車体重量は1,640kg、そして価格は「2番めに高い(英国では180,000ポンド)」というポジションです。

最後はテスラ モデルSプラッド。
もちろん完全なるEVで、3モーター式エレクトリックパワートレインを搭載し、1,020馬力/1,420Nmという出力を発生するという、まさに「驚異的」としかいいようがないクルマ。
重量は(大容量の駆動用バッテリーを搭載するため)2,190kgという他の2車に比較して圧倒的に思い数字となっており、しかし価格はフェラーリSF90ストラダーレの1/3以下、ポルシェ911ターボSの半分くらいという、こちらもまた驚きの設定です。※英国では113,000ポンド

実際に「フェラーリSF90ストラダーレ」「ポルシェ911ターボS」「テスラ・モデルS プラッド」がドラッグレースを走ったらこうなった
そこでこの3台がドラックレースを走った様子を見てみたいと思いますが・・・。

スタート直後は意外やいずれも「ほぼ同じ(もっとテスラ・モデルSが前に出ると思ってた)」。

その後はポルシェ911ターボSが少し前に出て・・・。

しかしテスラ・モデルS プラッドとフェラーリSF90ストラダーレが圧倒的な追い上げを見せてこれをパス(テスラ・モデルS プラッドが追い上げているのも意外。一般にEVは初速に優れてもその後の加速が伸びない傾向がある)。

フィニッシュラインを最初に通過したのはテスラ・モデルS プラッドで、そのタイムはなんと9.7秒。
とにかく何から何までに驚かされるクルマではありますが、加速王としての地位は今後しばらく揺るぐことはないのかもしれませんね(アップデートにてさらに速くなりそう)。

フェラーリSF90ストラダーレは9.9秒。
やはり「普通に買える市販車がこのタイム」というのもやはり驚きそのもの。

ポルシェ911ターボSは3番手に甘んじているものの、650馬力という「他に比較して3割以上低い出力」「非エレクトリック化」というハンデを考慮するに、真の王者はこのクルマなのかもしれません。

動画ではハーフマイル、そして急制動テストも行っていますが、停止距離がもっとも短かったのはポルシェ911ターボSであり、「ポルシェのブレーキは宇宙一」ということをここでも見せつけています(一方、テスラ・モデルS プラッドがこの重量にもかかわらず、しっかり停止していることは驚きである)。

「フェラーリSF90ストラダーレ」「ポルシェ911ターボS」「テスラ・モデルS プラッド」が加速競争を行う動画はこちら
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参照:carwow