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え?これがクルマ?1970年に1台のみが製作された「ランボルギーニ・ミウラ・ル・マン・コンセプト」。ミウラを前後半分にぶった切ったトンデモカー

2021/09/21

え?これがクルマ?1970年に1台のみが製作された「ランボルギーニ・ミウラ・ル・マン・コンセプト」。ミウラを前後半分にぶった切ったトンデモカー

| 曲がるときには車体前半分が「左右に折れ曲がる」 |

さすがにここまで奇っ怪なクルマは今までに見たことがない

さて、先日ふと思い出したのが「ランボルギーニ・ミウラ・ル・マン・コンセプト。

聞き慣れない名前、そしてミウラとはかけ離れたデザインを持つクルマですが、これはランボルギーニが製作したものではなく、カーデザイナーそしてインダストリアルデザイナーとして名高いルイジ・コラーニの手によるもの。

ルイジ・コラーニ(2019年没)は人間工学デザインを取り入れた第一人者として知られており、小さなものだとボールペン、大きなものだともちろんクルマのデザインも手掛け、アルファロメオ、BMW、ランチア、フォルクスワーゲン等のコンセプトカーを製作したことでも知られます。

ルイジ・コラーニはランボルギーニ・ミウラのデザインに満足していなかった

御存知の通りランボルギーニ・ミウラは世界で最も美しいクルマの一つに数えられ、2020年にはGQの選出する「最も美しいクルマ」という栄冠も獲得しており、ただ、そのミウラを見ても「イマイチだな・・・」と感じる人もいて、その一人がルイジ・コラーニ。

そして彼は「バイオダイナミックな手法を使用すれば、このクルマはもっと美しくなるのではないかと考え、そこで作ったのがこのミウラ・ル・マン・コンセプトです。

miura-le-mans-concept-sketch

ルイジ・コラーニはランボルギーニ・ミウラを前後真っ二つにぶった切ってフロントをスッパリ捨て去り、一方でリアセクションは3.9リッターV12エンジンと6速マニュアル・トランスミッションともども残すものの、見ての通り「外側」は完全に作り直されることに。

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そして面白いのはフロントセクションで、この先端部に乗員が乗り込み、クルマの操作は「ジョイスティック」で行います。

エアロダイナミクスを考慮して前輪は車体内部に格納され、この前輪自体は「左右に角度が切れる」わけではなく、ドライバーがジョイスティックを操作すると、この車体の前半分が(ジョイスティックを倒した方向へと)折れ曲がり、上から見ると車体が「くの字」になる形でクルマがカーブすることになるわけですね。※車体にはイタリアのラウンデルがあるため、ルイジ・コラーニは航空機をイメージしていたのかもしれない

the-seating-position-in-the-colani-concept-was-almost-identical-to-today-s-formula-1-seating

その後、ランボルギーニ・ミウラ・ル・マン・コンセプトは行方不明に

もちろんこのミウラ・ル・マン・コンセプトがル・マン24時間レースに参戦することはなく、しかしちゃんと「実走できた」といい、1970年の発表以降、1974年までは様々なモーターショーにて展示されたという記録も。

なお、1974年にはもともとのオレンジからブルーへと塗装し直され、リアにはヴィードールオイルのステッカーが貼られることになりますが、その後どういった経緯でそうなったのかわからないものの「アメリカで行方不明」になったと言われます。

the-car-was-abandoned-for-more-than-30-years

ただ、その後2010年に突如ebayにて画像の状態で出品されて世間を驚かせることになり、エンジンもなく不動の状態にもかかわらず75,000ドルで落札されており、その後には再び売りに出されたという記録はないので、当時の落札者がまだ保有している可能性が高そうですね。

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こういった経緯を持つのが「世界に1台」しか存在しないランボルギーニ・ミウラ・ル・マン・コンセプトですが、その姿はなかなかに革新的だと思います。

ただし「ミウラを半分に切断してしまった」ことについては「Oh...」とならざるを得ませんが、当時はまさかミウラの価値がここまで(後に)上昇するとは考えていなかったのでしょうね。※この当時、まだミウラは現役でもあった

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もしかすると、後に「レストアされた」姿でぼくらの前に登場する日が来るかもしれませんね。

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参照:DYLER

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