
| とくにマニュアル・トランスミッション採用モデルの価格上昇率は著しい |
ネオクラシックスーパーカー市場には大量の資金がなだれこんでいる
さて、近年のスーパーカー市場は大きな変革の時を迎えており、そのうちの一つの流れは電動化含む環境規制への対応。
これによってスーパーカーはハイブリッドあるいはプラグインハイブリッド化されるケースが多くなり、例えばランボルギーニのスーパーカーは(テメラリオの登場によって)すべてがPHEV化されているわけですね。
そしてハイブリッド化されずともエンジンが「ダウンサイジング」「ターボ」化される傾向に歯止めをかけることは叶わず、アストンマーティンだとV12エンジンがターボ化され、そしてフェラーリでもV8エンジンが小排気量化そしてターボ化されることとなっています。
近年、スーパーカーの生産台数が飛躍的に増える
そしてもうひとつの大きな変化が「スーパーカーの販売台数が飛躍的に増えたこと」。
例えばランボルギーニV12モデルだとカウンタックの総販売台数は1,999台、ディアブロだと3,282台、ムルシエラゴでは4,099台、アヴェンタドールでは1万台オーバー。
さらにウラカンも14,000台程度を販売しており、スーパーカー市場にはマクラーレンほか新興スーパーカーメーカーも参入しているほか、フェラーリも販売台数を伸ばしていて、つまりは「スーパーカーの市場全体が膨らんで」いるわけですね。
そしてアヴェンタドールのように大きく販売を伸ばすモデルもあり(ランボルギーニはアヴェンタドール発売当初、モデルライフを通じて4,000台程度の販売台数にとどまると予想していた)、さらにその後継モデルであるレヴエルトは「2026年まで」生産枠が埋まっていると言われるので、アヴェンタドールの販売を超えることはまず間違いないのかも。
「自然吸気」「生産台数の少ない」スーパーカーに高い注目が集まる
そこで今回の本題が「「自然吸気エンジン搭載や生産台数の少ないスーパーカーに高い注目が集まっている」ということ。
つまりは「手に入らなくなっているもの」を欲しがるという市場原則がここにも働いていて、もう手に入らない大排気量自然吸気エンジンを搭載するスーパーカー、かつての生産台数が少ないスーパーカーを手に入れようとする傾向が強まっているのが現在の状況ですが、現在中古スーパーカー市場でもっとも注目されている存在が「ランボルギーニ・ディアブロ」なのだそう。
そしてこの「ネオクラシックスーパーカーが値上がりする」理由についてもいくつかが考えられ、まずひとつは「新車の(今買える)現行スーパーカーの価格が高くなってしまったこと」。
たとえばレヴエルトの新車価格は6600万円ですが、この価格を出して購入したとしても売却時に(今すぐであればまだしも)この価格で売ることは難しいかもしれませんが、仮に「同じ金額で、生産台数の少ないネオクラシックスーパーカー」を購入しておけば、売却時には大きな利益を得られる可能性もあるわけですね。
よって投資効率を考慮するならば(そして購入から売却までの間に、現代のスーパーカーが失ってしまったアナログさを楽しむのであれば)高額で値下がりの可能性がある大量生産される現代のスーパーカーより、そして(エレクトリック部分の相対的・絶対的な性能劣化が予想される)ハイブリッドパワートレーンを積むスーパーカーを購入するよりも、今後絶対に生産されることがないピュアなネオクラシックスーパーカーを購入しておいた方がいいという判断が働くことにも頷けます。
実際のところ、ポルシェ カレラGTやブガッティEB110のような「前例」もあり、そしてランボルギーニ・ディアブロの価格は過去5年で136%の上昇を見せていて、これは現代のスーパーカーの価値が購入後1年で6%下がり、さらに3年後に20%下がるのとは対照的。
そしておそらく、この傾向はさらに高まりを見せるとも見られていて、各オークションサイトのデータを見ると、ジェネレーションXそしてミレニアル世代がこういった「ネオクラシックなスーパーカー」に大量投資を行うようになっているとされ、そしてこれら世代は「投資意欲旺盛」とも言われるため、やはり今後もネオクラシックスーパーカーの価値は上昇を続けるのかもしれません(ただしどのクルマの価値も同じように上がるというわけではなく、稀少性が重要である)。
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