| おそらくはパガーニのファクトリーまで運んで修理することになりそうだ |
ゾンダC12にはドライバーズエイドの類はなく、極めて運転が難しいとされる
さて、パガーニ初の市販車、ゾンダC12がクラッシュした姿が目撃に。
これはインスタグラムに動画がアップされたもので、既にクラシュし停止しているゾンダC12が(クルマに乗って通り過ぎるドライバーによって)撮影されています。
「ゾンダ」とはアンデス山脈からアルゼンチンへと吹き下ろす風の名前で(その後継モデル、ウアイラも風の名前)、「C」は創業者であるオラチオ・パガーニ氏の妻であるクリスチーナの頭文字から取ったと言われます。
なお、「12」はパガーニにとって12番めのプロジェクトだと言われますが、このゾンダC12がパガーニにとって初の市販車なので、それまでの「11台」は世に出ていないということになりますね。
ゾンダC12が生産されたのはわずか5台
このパガーニ・ゾンダC12は1999年に発表されており、レーシングカーのようなカーボン製モノコックシャシーを採用したこと、メルセデスAMG製の6リッターV12エンジンを搭載していること、その最高速が(当時)並外れた332km/hであったこと(さらに非常に高価であったこと)などが話題となり、その名を一気に世界へと轟かせることとなっています。
ただ、当時はパガーニが無名であったこと、そして価格が並外れて高額であったためにわずか5台のみが販売されたにとどまり(それでも5台も売れたのか。。。)、2000年には排気量を7リッターにアップして出力を550馬力へと向上させることに。
事故の原因はわかっていない
そして今回の事故ですが、今のところその原因や被害の状態は不明です。
ただし見た感じではさほど深刻ではなく(フロントにはけっこうダメージがありそうだが廃車となるほどではなさそう)、ドライバーもおそらくは無事だと見られ、車体の修復も容易に行えるものと思われます。
ちなみにゾンダにはドライバーズエイドのたぐいはなく、よって「ちょっとしたこと」で簡単にコントロールを失ってしまうことになり、今回の事故についても、(落ち葉など)わずかな路面状況の変化にドライバーが対応できなかった可能性もありそうです。
パガーニはこんな自動車メーカー
なお、パガーニはアルゼンチン出身のオラチオ・パガーニ氏によって設立されていますが、同氏は若かりし頃アルゼンチンからイタリアへとほぼ無一文で渡り、お金がななかったのでテント生活をしながらスーパーカーメーカーに働き口を求めます。
ただしなかなか雇ってくれるところがなく、ようやくランボルギーニに下働きとして潜り込むことに成功し、しかしその後は同社の技術主任にまで上り詰め、カウンタック25thアニバーサリーのスタイリングのほか、カーボンパーツを多用した「カウンタック・エボルツィオーネ」を手掛けることに。
同時に同氏はカーボンファイバーの可能性に惹かれ、ランボルギーニにカーボンフレームを焼成するための窯を導入するように進言するもかなわず、そこでランボルギーニを辞してパガーニ・アウトモビリを設立したという経緯を持っているようですね。
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