| ルノーは、ホンダ・シビック・タイプRの樹立した「7つのサーキットでの記録」を順に破る気だ |
ホンダが「シビック・タイプRチャレンジ」と称し、欧州の主要サーキットの「FF最速タイム」を更新しまくったのは記憶に新しいところ。
これてはニュルブルクリンクはじめ、パノラマ・マウント・サーキット(バサースト)、エストリル、ハンガロリンク、スパ・フランコルシャン、マニ・クール、シルバーストンにてFF市販車のコースレコードを更新しています。
そしてこれに対して実力で、しかし静かに異議を唱えたのがルノー。
フルモデルチェンジを受けたメガーヌR.S.トロフィーRにて、まずはニュルブルクリンクでのシビック・タイプRのタイム(7:43.8)を3秒以上短縮する7:40.3をマーク。
そして今回ルノーは、スパ・フランコルシャンにてシビック・タイプRの持つコースレコードを5秒も短縮する2:48.338を記録し、一番上の画像のように、ルノー・スポールのドライバー、ロラン・ウルゴン選手が「どうだ!」とばかりに仁王立ちしている画像を公開しています。
ロラン・ウルゴン選手によると、「私は”もう一度”今回のタイムを誇りに思う。スパ・フランコルシャンはヨーロッパにおけるお気に入りのサーキットのひとつであり、スピードが乗り、複雑なカーブを持ち、完璧なクルマでないと攻略は不可能だ」とのこと。
ちなみに今年はじめにニュルブルクリンクにてシビック・タイプRの記録を破ったのもロラン・ウルゴン選手で、つまりは「ルノー・スポールの切り込み隊長」のような感じですね。
ルノー・メガーヌRSトロフィーRはこんなクルマ
ルノー・メガーヌRSトロフィートロフィーRの「RS」は、一般的にこれをあらわす「レーシングスポーツ」ではなく、「ルノー・スポール」つまりルノーのモータースポーツ部門を表します。
そしてこのルノー・スポールはF1も担当する部門として知られますが、このスノー・スポールが本気で作ったのが「メガーヌRS」。
しかも、これは「できあがった普通のメガーヌに、ルノースポールのパーツを組み込んだ」ものではなく、その設計段階からルノー・スポールが関与したクルマ。
そして開発パートナーはF1やその他のモータースポーツでもおなじみのアクラポヴィッチ、ブレンボ、オーリンズ、サベルトなど。
これらの技術力、ルノー・スポールのノウハウが結集し、「フロントバンパーからリアバンパーの先っちょまで」モータースポーツ志向なのがメガーヌRSだと言えます。
さらに、このメガーヌRSトロフィーRは、通常のメガーヌRSの出力を300PS(296HP)にまで向上させ、130kgもダイエットを(1350kg)敢行した「スパルタンモデル」。
なお、トランスミッションにはゲトラグとの共同開発による6速マニュアルを採用。※メガーヌR.S.は6ATのみ
全世界で500台のみに限定されるクルマで、その価格は本国では邦貨換算670万円という設定です。
対するシビック・タイプRは320馬力、6MT、重量1380キロとなりますが、むしろシビック・タイプRは「MTなのによくこのタイムを出せたんだな」という驚きすら感じますね(先代のシビック・タイプRメガーヌRS対決では「両方ともMT」というイコールコンディションだった)。